- Shyuichi Nakamura

- Nov 12, 2023
身体の冷えについて考える時、どこに冷えがあるのかということをえなければなりません。
内臓は熱を持っているのに表面は冷えているということがあります。
逆に内臓は冷えているのに 表面は熱をしているという場合もあります。
どの位置(深さ)に冷えや熱があるかを探らなければなりません。
それは 水の流れに対しても 血の流れに対しても同様です。
どの位置と深さに問題があるのかということがとても大切なことです。しかし、意外にそれがわかっていないことが多いのではないかと思います。
お腹に痛みがあると言っても、内臓の問題なのか皮膚なのか筋肉なのか、リンパや神経の問題なのか?
そういうことをできるだけ詳細にわかろうとすることが大切です。
もちろん、あくまでも予測であって確定ではありません。
しかし、予測もできないのに確定はできない。
つまり刺激をしても効果はないということが言えます。
何に対して刺激を行うのか?
これを明確にしていかないと問題は解決しません。
本人は冷えると言っているのに、触ってみると足は冷たくないという場合もあれば、足は冷えないと言っているのに触るとかなり冷たいという場合もあります。
体表面だけの温度では、冷えはわかりません。
靴下を沢山履くと足が冷えているのがわかる場合もあります。
温めても簡単には暖まらない冷えもあれば、冷たくても温めるとすぐに暖かくなるような冷えもあります。
冷えや熱の感覚に加えて時間も関係あるというのがわかります。
測っても熱はないのに、頭が熱っぽいというのもよくあります。
感覚は曖昧ですが、感覚を無視したら医療はできません。
感覚は曖昧なものなので確かではありませんが、感覚がなければ自己を認識することはできません。
だから感覚はとても大切なのに、感覚を無視して、体温だけを測って熱のあるなしを言うのもおかしな話です。
感覚を無視しようとすることが科学的だと思っていたら大きな間違いです。
感覚なくして世界はない。
- Shyuichi Nakamura

- Nov 11, 2023
最近、温かいのか寒いのかわからない気候が続いています。
それによって調子が悪くなって、風邪をひいて体調を崩したりすることがあると思います。
天気には温度だけでなく、気圧も一つの要因です。
もちろん湿度もあり風や地形によっても影響を受けています。
つまり単純に温度や湿度、気圧だけで気象病というのも無理があるのかなぁ~と思います。
低気圧が来ると調子が悪くなるという人が、ハワイに住んでも同じように低気圧になって調子が悪くなるのかどうか?
という疑問がわいてきます。
もしかすると、低気圧は、きっかけであって、他の要因があることで低気圧になると、それが引き金になるだけなのでは?
と考えると、他の要素が気象病の本質であると考えられるのではないかと思います。
どこに行っていても低気圧が近づくと調子が悪くなるという人であるなら低気圧によって症状が起こると言えるかもわかりませんが、もしかすると、そういう人は違う要素があるのではないかと思います。
よく旅行に行ったら症状が全くなかったという話もチラホラ聞きます。
普通は、こういう場合、ストレスなんじゃないかとも考えますが、そういうことだけでもない要因があるのかもわかりません。様々なことについて考えを巡らせている必要があるので、原因を一つや二つに決めるのは絶対に無理があると思います。
完全に移住でもしないかぎり、それが正しいかどうかを検証はできないから、そういう要因はないものだと考えて話を勝手にすすめてしまったから気象病という言葉が生まれたのかもわかりません。
低気圧が南の方で発生すると調子が悪く、雨が降ると調子が良くなるという人もいます。
本当に人それぞれだなぁ~と思います。
とにかく結論を急ぎすぎないで、身体そのものを地道に観察し、記録し分析するというのがとても大切な気がします。
すぐに何かのせいにするという思考は短絡的だとしか言いようがありません。
きっと様々な要素が絡んでいるのだと思います。
- Shyuichi Nakamura

- Nov 10, 2023
手の母指は肩関節の異常とよく関係します。
特に肩甲骨の動きとも関係するのは面白いなと思います。
東洋医学の考え方からすると、手の母指は肺経と言って肺の経絡と関係すると言われていますが、この場合は、肺経ではなく、その対角線上にある背中側に影響を与えることがあります。
肺経は主に上肢の前外側を通って胸の方にいきますが、この例の場合、肩甲骨の中央あたりから肩上部にかけて影響していました。
これもケースバイケースですが、左の肩の動きが悪いのはいつもで、今日は右も違和感があると言っていた方の例です。
そこで、右手母指の末節骨と舟状骨を軽く触れてあげると一気に肩が動くようになりました。
刺激と言っても数秒触れる程度の刺激です。
肩が動かないという程の問題ではないのですが、それでも刺激前と後では可動域が全く違っていました。
だからと言って、肩の動きが悪い人に、母指先を刺激しても絶対によくなりません。
なぜなら、その刺激をする前の布石があるからです。
一つの症状は常に複数の要因があります。一つの異常は一つの要因から成り立っている訳ではありません。
まずは、左肩の常にある問題が大きなネックになっていました。
気水血の反応では、水滯の問題が胸から咽、左肩の前、上腕の前外側、顔面部の左側にありました。
水の滞りが胸から顔面部、肩、上肢にあるということです。
この問題を解決しなければ右肩の問題は解決しません。
また、この水滯は、上腹部まで影響している為、胃とも関係している感じです。
ストレスの多い職場なので七情は「思い」とも関係しています。
思いは胸を中心にメンタル階層に入っています。肉体ではないところに注目すべきです。
つまりこれらの問題を解決しておかないと右肩の調整をいくらやっても効果はない訳です。
しかもこの水滯の反応は、全身と関係するので、水滯だけを狙っても駄目なのです。
全身の中の一部という形で調整する必要があるので、それだけでも複雑な症状です。
しかし、これらの問題を解決すると何もしていなくても胸が開き、背筋がたって、呼吸が深くなってきます。
ストレスは、ストレスを避けなければ治らないと思っている人は多いですが、ストレスを避けても、また違うストレスがかかることがあります。
身体そのものを少しでもストレスに耐えられるようにしていかないと問題は解決しないのです。
この順番で調整すると、左右の肩は楽になり、動きもよくなったみたいです。
本当に身体って面白いなと思います。



















