
Shyuichi Nakamura
- Jan 30
少陽病と少陰病3
これは私の単なる感想なのですが、少陽病と陽明病って明確な差があるのか? と思うことです。 漢方の場合、少陽病と陽明病の区分けは、主に症状で行うのが普通だと思うのですが、それにも明確な差があるとは思えないのです。最後は調合した人の経験や直感によるところが大きいのではないかと思います。直感だから悪いとは言えません。なぜなら本来曖昧なものだからです。ハッキリとした区分がわかる場合とそうでない場合があるということだと思います。 少陽病の特長的な反応は、現在胸に出ています。大きなリンパ管である胸管から胃腸にも影響する感じなので一般的に言われているような胸脇苦満という症状より、お腹の中心あたりに入ってお腹の高さでは横に広がらないことが多いです。感覚としては胸は左を中心に右にも若干影響があり、脇より上腕に強くでて、お腹を通って、肋骨下部にも影響している感じです。このあたりが少陽の入る部位とも交わっている感じです。 あくまでも今の段階なので来年は違うかもわかりません。各個人でも違います。 また症状に関しても少陽病のあきらかな症状が出ている訳でもありません。腰痛や

Shyuichi Nakamura
- Jan 29
少陽病と少陰病2
少陽病が先なのか?陽明病が先なのか? というのは説が二通りあると言うことでしたが、今、少陽病の反応の人が非常に多く、胸脇苦満や口の粘膜のあたりの熱が出たりするのかなぁ~と思っているのですが、実際はちょっと違うようです。胃腸風邪のような感じもあるので、色んなものが混ざった感じになっているような状態だなぁ~と感じます。 少陽病が少陽部位とは違う場所に強く入っているのを観察することができます。胸に出ることが多く、多くはリンパ管系です。鎖骨から腋窩、上腕から肘にも影響します。胸管を通ってくることが多いので、左側からお腹にかけてのリンパ管を熱が通るような反応が多くみられます。 リンパ管を通って腹部、大腿前側、下腿前内側、母指側に散在しつつ、側胸部から背部(下部が多い)や腰部にも入ることがあります。 少陽病は必ず身体の側面に入ると思っていると大きな間違いをするのではないかと思います。なんでもクッキリ区分けができるのが理想であり、教科書に書いてあることと違う反応があると間違いだと考える人には、このような曖昧な答えは釈然としない感じがするかもわかりません。 しか

Shyuichi Nakamura
- Jan 28
少陽病と少陰病
漢方には六経という病の入り方が掲載されています。六段階にわかれて、それぞれが入る場所とそれに対する症状がある。 みたいな感じで表現されています。 今回は現在、比較的多い例の少陽病について書いてみたいと思います。 病の入る場所が少陽病の場合、半表半裏といって背中側でもお腹側でもないところ、つまり、両耳の前後より脇下、季肋、脇腹、足に至るまでに入るとされています。詳しく言えば色々あると思いますし、専門的でもありません。漢方の中でも一般論としての表現なので、正しい正しくないと重箱の隅をつっつくつもりはありません。 ちなみに六経の順番は、太陽、少陽、陽明、太陰、少陰、厥陰と伝搬すると言われています。 六つの病の状態を示すのですが、少陽病は上から二番目(上記では左から二番目)の病の入り方なので、そんなに対したことはない病みたいに思われます。病状としては、往来寒熱、胸脇苦満(肋骨弓下の張った痛み)、口苦、口乾、はき気、食欲不振などがあらわれるとされています。 太陽病は頭頂より背中、脊柱、腰、踵のあたりで頭痛、悪寒、発熱、項背部痛などがみられるとされています。

Shyuichi Nakamura
- Jan 27
面白いけど考える記事
Twitter を読んでいたら面白いことが書いてありました。 緊急宣言のツィートだったのですが、それに対しての返信でした。 昔、(もうすでに大昔のような気がします)子供が風邪を引くと、兄弟姉妹がかかって、その看病疲れでお母さんがかかり、その看病疲れを補う仕事疲れのお父さんがかかって、それを助けるためにおばぁちゃんがかかって一件落着した。 というのが普通だった。 しかし、それでもうつらなかった兄弟がいたりする訳です。不思議だなぁ~と思いませんか? バリバリに接触しているのにかからない人はかからない。きっと、うつっているけど発症しない。 子供は一杯風邪をひいて免疫つけると大人になって風邪ひきにくくなって楽になる。 それが普通 風邪はひくんです。うつすんじゃない。体力があれば軽くかかって軽くすみます。 それでも子供の時は、風邪をひいて39度後半の熱が出て、ぐったりして、食べれなくなって出す物出したら治る。 私もそんな身体でした。3日は寝込みました。 私の子供の時はインフルエンザが滅茶苦茶流行っていて、ソ連風邪とか香港風邪とか言っていました。 クラスで5

Shyuichi Nakamura
- Jan 26
私ストレスないんですけど・・・
そんなことあるかい!! って思います。 時々、そういう方がいらっしゃいます。 顏の筋肉が緊張していて、前頭部の頭皮が緊張していると、ストレスを感じていると思います。 特に左前頭部はストレスと関係がありそうです。 でも、「今」何も悩みないし・・・ え? 悩みがなかったらストレスがないとおもってんの? ドアがあかなかった。 それって凄いストレスなんだと思います。 車に乗ろうと思ったけど、いつもドアで足をぶつける。 これも結構なストレスです。 そんなこと考えたらストレスだらけだと言えます。 そんなストレスはあっても、違うことをしていたらすぐに忘れます。 リセットできるのです。 寝れば大抵のストレスはリセットできます。 睡眠によって頭が休むからだけじゃなく、身体が休むからです。 人間は忘れるようにできています。 いつまでも同じことを覚えていたら、きっと脳が破裂します。 (破裂はしないけど) 問題は、身体に残ったストレスです。一つのストレスを身体で受け止めて、それがリセットできない状態 これは大きなストレスです。 気づかないだけで、身体で受けたものは、居続

Shyuichi Nakamura
- Jan 25
声楽と科学
声楽をやっている子が自分が歌を歌っている時にどんな声帯の動きをしているんかなぁ~? と言っていました。この子にとっては上手く歌えるにはどんな声帯の使い方をすれば良いのかという疑問だったと思います。 そこで私が、声帯の使い方って誰も見たことないよね~。 って言いました。 しかし、声を出している時の映像ってありますよね? あれって現実の一部なんだろうと思います。 歌っている時の声帯の動きを撮った映像は確かにあります。 でも自分のを見ながら歌った人はそう多くないし、曲によっても違うでしょう。 音痴の人と上手い人の差 低音の人と高音の人の差 ソプラノとアルトの差 バスとテノールの差 みたいな差を徹底的に調べた研究者っているのかなぁ~。 どこまでいっても、その詳細はやっぱりわからないし、声帯の使い方だけで歌が上手く歌える訳ではないと思います。 そもそも音楽は音を楽しむことなので、一般受けはしないかもわかりませんが、ランダムに並べられた音って集中の仕方ではかなり効果的な印象になります。 現代音楽なんて正にそんな感じですよね。 聞き手を選びますが、不協和音の羅

Shyuichi Nakamura
- Jan 24
間違うことを訓練する
鍼灸の指導をする時に気をつけているのがスピードです。初心者が一番最初に訓練しなければならないのはスピードだと考えています。 鍼灸治療は、長い時間をかけて施術することが多いと思います。問診し、ベッドに寝てもらって、一本ずつ鍼を打つ スタイルです。誰も、そんなスタイルに疑問を持たないで行っています。 何故か? ホントに疑問です。 時間を短くすると間違えることもあります。 しかし、間違えることで本を読んだだけでは経験できない多くを学びます。間違いがあってはならないのではなく、間違えてこそ技術が発展します。間違えたら身体が反応しないからです。そこで悩むから発展するのだと思います。 頭の良い人は間違えない。間違えてもエビデンスがそういっているからという理由で訴えを受け付けないこともあります。 だから過去からしか学ぼうとしない姿勢です。今ある現実を受け入れないのだと思います。その結果、何も考えない人を作り出す。 教えられるのは、基本的なことだけです。あとは自分で感じて考える。大事なことは感じて考えるしかありません。 今は方法論が大事になっているのかハウツーが

Shyuichi Nakamura
- Jan 23
痛みはホントに不思議
ある格闘家が試合中に骨折したことがわかったのに、そのまま戦い続けられたそうです。 試合中は、もしかすると折れているかもしれないというぐらいだったのに、その試合が終わると、かなりの痛みでグローブが外せないぐらいだったそうです。 普通なら次ぎの試合は棄権するはずですが、そのまま、二試合目をやったみたいですが相当痛かったと思います。 その時の感想は、一度痛みを認識してしまうとパンチを打とうと思っても脳が止めてしまうんです。 と言っていました。 痛みを一度認識してしまうと、大切な試合で、自分がどうなっても良いと強く思っていても脳が動きを止めてしまうということです。あれだけ気の強い選手ですらそう思ってしまうのですから、どれだけ強い精神力をもっていても、それを止めることはできないのだと思います。 だから強烈な腰の痛みを伴った人に動かせと言われても動けるはずがありません。脳が動きを止めているので無理なのだと思います。ただ、唯一僅かに動かすことはできます。 僅かに動かすことをやり続けていると、動きを止めている脳のロックが少しずつ解除していきます。この脳のロックを

Shyuichi Nakamura
- Jan 22
触診で何がわかるのか?
背中にズブズブと刺す鍼が鍼治療と思い込んでいる人が多いと思います。 それは、プロの鍼灸師も同じです。 そうするのが当たり前だと認識しているので、疑いをもちません。常識を疑わないと進歩はありません。 それを脱却するには、何が問題であり、どんな刺激をすると何に効果があったかを調べて行くことが重要だとわかります。 そして、その刺激は最小限でなくてはなりません。なぜなら、その刺激が最適ならば、触れる程度でも身体に変化が起こるからです。主訴が腰痛であったとしても、腰を触れて変化がないのは腰が治療対象として適応ではないという意味です。 もちろん、腰以外の異常が全てを良くするものでなくても、微弱であっても変化があるということが重要です。その変化を感じとる必要があります。 つまり、診断→刺激→変化の有無 を繰り返す訳です。 主訴(患者さんが訴える症状)は参考にしながらも、何が異常かを考えていないと見えるはずのものが見えてきません。 主訴に惑わされてもイタチごっこをしてるだけだとそろそろ気づかなければなりません。 人間の体はそんなに乱雑にはできていません。乱暴なこ

Shyuichi Nakamura
- Jan 21
鍼灸?
鍼治療というイメージは、うつぶせになって、ズブズブと鍼を刺していくイメージが一般的です。 私は一切、そういうことはしませんが、やったことがない訳ではありません。 鍼を刺せば効くというのが本当なのか? という問いは鍼灸師の誰もしません。 せいぜい、穴に当たるか当たらないかで効果の有無があると考えるぐらいです。 素人の人のイメージだと「え?」違うの? と思うかもわかりません。 違います。 ベテランでも鍼の打ち方の技術の話しが大半なのではないかと思います。 痛くないように打つ・・・。 とかね。 そんなこと意味があるのか? と疑問に思って欲しいのに思いません。 先端に対して過敏になっている人って結構います。 私は、鍼先を当てる程度の刺激しかしませんが、それでも鍼を打たれるところを見るのが怖いと言って顏をそむける人がいます。そんな人が深く刺す鍼を受けにくるでしょうか? ありえないなと思います。 私も深い鍼を好まないので、滅茶苦茶効くと言われても、きっと絶対にいかないだろうと思います。 別に深い鍼を打つことを間違いだと言っている訳ではありません。 そういう刺