

Shyuichi Nakamura
- Jul 31, 2022
肝と怒
東洋医学では、肝は、「怒」と関係があると言われています。しかし一見すると穏やかな人で、あまり怒りを感じていないのではないかと思える人もこの反応が出てきたりします。 怒りは、自分の思い通りにならないときに起こる感情です。 例えば、思ったように料理ができなかったなどの日常的なトラブルでも怒りは起こります。 問題は怒ることではなく、怒りによって起こった身体の反応です。 つまり、怒りによって肩や胸に作用した時に問題になるということです。 例えば、肩の弱い人が、怒りの感情に取り憑かれると、怒り肩が続きます。怒りの感情は、あまり長続きしにくいと思います。 感情は穏やかなのに肩を怒り肩にさせていると、怒りの感情が出続けているのと同じ状態になります。 だから怒りという感情が問題なのではなく、それに伴って身体が変化し、それが持続することが問題なのです。 むち打ちなどで、フラッシュバックするというような言い方をしますが、記憶というのは、頭で記憶するのではありません。 身体で記憶するので、自分ではどうすることもできなくなってしまった状態なのです。 怒りの感情がなくなっ


Shyuichi Nakamura
- Jul 30, 2022
腰痛と感情
腰痛には様々なパターンがあって、何もしなくても痛みが出る場合と、動かした時だけ痛いという場合があります。動かした時の痛みも動かしはじめだけが痛くて、動いていると楽になるという場合もあります。 このような腰痛のパターンはほとんどの場合が腰とは関係ありません。 このような腰痛の人の腰に刺激をかけてもあまり良くなる事はありませんし、痛み止めもあまり効きません。また本人の感覚としてはかなり嫌な感覚があり、鈍い痛みがずっと続くというような感じです。 それではこのような痛みの原因は何なんでしょうか? それも様々なパターンがあるので一概には言えませんが、面白いのはアストラル反応です。アストラル反応なんて聞くと、ちょっとオカルトチックですが、感情と関係があるようです。 腰痛は感情と関係があるという話は、昔から言われているのですが、それが具体的に示されることは少ないと思います。 具体的というのは、どの部分に感情が残るのかということです。

Shyuichi Nakamura
- Jul 29, 2022
腰痛と心包経、心経
上肢の経絡には、このような異常パターンが多くみられます。 肘から肩の心包経や心経が同時に異常を起こし、小腸経は指先と肩甲骨周囲に異常がでます。 なぜ、そうなるのかはわかりませんが、経絡的に多いパターンです。 そして、腰痛を起こしている側の肩甲骨の動きが異常になります。 つまり、主訴は腰ですが、問題は肩にあることが多いということです。 その過程で胃腸にも影響が出るようです。 つまり、胃腸と腰と腕は一つのセットになってくることがあるということです。 もちろん、それだけではありません。 たかが腰痛、されど腰痛なのです。 舐めてかかると、なかなか良くなりません。

Shyuichi Nakamura
- Jul 28, 2022
胃腸風邪と腰痛
触診をしてみると、お臍の周囲から左右上下に広がる経気を確認することができます。 それを確認し、軽く撫でるようにするだけでも腰の痛みが軽減する場合もあります。 穴で言えば、天枢、滑肉門、太乙あたりから任脉の巨闕周囲に広がっています。 その反応は、必ず左右のどちらかです。 左右に広がることは稀ですが、その場合は、左が強くでていて右はうっすらという感じになります。 また、腎経の或中、神蔵、霊墟と言った胸骨の脇にあるポイントにも影響がでています。 これは上肢とも関係しているのですが、肘から肩までの、心経や心包経にも異常がでていることが多くなります。 このポイントは、上部胸椎の回旋とも関係があるので、左腰痛なら、左側の或中、神蔵、霊墟あたりの問題が強くでやすく、心臓やその周囲の血管系にも影響しているようです。


Shyuichi Nakamura
- Jul 27, 2022
最近多い腰痛
最近の腰痛に多いパターンがあります。 それは胃腸の調子が悪くなって起こるパターンです。 胃や腸はお腹側にあるので、腰とは無関係と思われるかもわかりません。 しかし、このような症状のある人を立たせてお腹を触ると緊張しているのがわかります。 もちろん、胃腸症状があるなしにかかわらずです。 基本的には腰痛が起こった場合、仙骨伸展、腰椎は屈曲位になり、いわゆる猫腰のような状態になります。 これはお腹が縮んだ状態です。 お腹と腰のバランスがとれていれば少々お腹が緊張していても腰痛にはなりませんが、左右や上下に差が強くなると痛みが出てくる場合があります。 腰を使わなければ、お腹を緩めることはできないことがわかります。 胃腸風邪やRSウィルスが流行っているようですが、腰痛があって、胃腸症状はなくても、胃腸風邪のような状態になり、熱がこもっていることがあります。 これは胃腸風邪の予備段階です。


Shyuichi Nakamura
- Jul 26, 2022
投手5
一般的には、痛みを起こした場所は休息させるのが原則だと思います。しかし、どれくらいの期間休息させれば良いのかというのは術者の意見によってわかれると思います。 それを決めるには、局所の問題が全身にどのくらい影響を与えているか? 全身から局所にどれくらいの影響があるのか? 相互の影響をよく考える必要があります。 例えば、局所が腫れていても、今回の例のように体幹からの影響や足からの影響が強い場合、それがなくなれば殆ど圧痛も消え、投げるのに痛みを感じません。つまり、局所の影響は、ごく僅かです。 早めにフォームを見直しながら投球させた方が症状は軽くなります。逆に局所から全身に大きな影響がある場合、慎重に練習を再開させなければなりません。 その場合も全身の調整と共に局所の調整を繰り返す必要があります。 この投手の場合、肘も体幹も左足も全ての最大公約数は右の手首の内側の問題でした。 痛みもありませんし、動きも悪い訳ではありません。しかし、局所にも全身にも全てに影響力のある場所だといえます。 右手首の内側の調整を行うと、肩関節内転がよくなり、投げる動作をしても痛


Shyuichi Nakamura
- Jul 25, 2022
投手4
このように、静止した状態から僅かに関節を動かしただけでも、その選手の動きがよくわかります。複数の運動選手を見てきて、静止状態で起こっている異常は、必ず運動している時も起こっていると確信できます。 この例の場合、肘の痛みが主訴ですが、その原因は、体幹が過剰に右へ側屈することによって、左の腰椎下部が伸展気味になり、体幹を支えられない状態になって、左足の母指は浮き気味になることで体軸がブレ、余計な力が右肘にかかったことが大きな原因だということです。 この例を見てもわかるように、原因は一つではないし、それぞれが連動して異常を起こしているのがよくわかると思います。 人間は動物なので、使わないところに痛みや圧痛が起こります。痛みがあると使わないようにするというのは大きな間違いで、使うようにしないと治りません。 もちろん、その動かし方にはコツがあるので無闇に動かせば良いという訳ではありません。この法則を理解しているかどうかで施術者の調整内容は大きく変わってきます。


Shyuichi Nakamura
- Jul 24, 2022
投手3
だいたい、野球の投手の場合、こういう異常を起こす理由は、新しい変化球を覚えた時になる事が多いように思います。 変化球はただでさえ、手の指や手首に大きな負荷がかかります。 しかし、そうだからと言って手の指や手首を傷めることは少なく、肘や肩に症状が出ることが多くなります。これは、肘や肩が代償運動しているからかもわかりませんが、この例は、体幹が大きく代償運動したことが大きな原因だったと言えます。 それが顕著にあらわれるのが胸椎7番あたりの右側屈過剰とそれを補う為に腰椎下部の左側が右回旋と伸展が過剰になっていることです。当然この部位には圧痛が起こっています。 つまり左回旋しながら伸展するということができない状態になっているということです。 痛みのある角度も体幹の真横にきた時の痛みなので間違いないだろうと思います。これによって左足の支えも悪くなり母指側が浮き気味になって、身体の軸そのものが右にブレながら投球する為に、左足母指から足首内側を使えない状態になっています。 それを言うと、母指側でついていない感じがすると本人も言ってました。


Shyuichi Nakamura
- Jul 23, 2022
投手2
実は、肘の問題でも肩関節の問題でもありません。 肩関節の内転の動きが悪いことを身体は無意識に察知しています。それをカバーしながら投球していたことが問題です。 一般的には、整形外科に行っても痛めた肘しかみません。肘は確かに腫れています。肘の内側部から上腕も腫れていて圧痛もあります。肘が悪いのは明白ですが、その原因は肘ではないということです。 サイドスローなのでオーバーハンドより、体幹の軸が横にズレやすくなります。 この選手の場合、肩の内転の弱りを体幹の側屈でカバーするような投げ方を無意識にしていたようです。 つまり、本来、楽に投げられる体幹の位置より右側屈を強くして投げていたということになります。 座位で胸椎7番あたりを中心に左側屈させると抵抗があり、右側屈は抵抗がありません。 身体が柔らかいことが良いことではないというのは、何度も書いてきましたがバランスが悪くなっているのです。 体幹の側屈を強くすることで肩関節の内転を助けていたことになります。 それを本人に伝えるとものすごく納得してくれました。 自分でも思うところがあったようです。


Shyuichi Nakamura
- Jul 22, 2022
投手
サイドスローの投手が右肘をひねったと言って来院しました。肘を痛めたのですが、肘を中心として上腕にも手首にも体幹にも影響がでていました。 この問題の主な原因は肩関節の内転障害です。テスト法としては、徒手筋力検査の改良型を行いました。 肩を30°ぐらい外転し、肘を私が持ったまま脇腹に近づけてもらうのですが、その時に軽く私が抵抗します。あくまでも軽くです。力比べではないので、僅かな力で行うのがコツです。 左と比べるとあきらかに右は力が入りにくいので、内転障害だとわかります。内転する時に力が出ないということです。しかし、肩関節の問題が痛みを作っているのではありません。もちろん肘が主訴なのですが、肩関節の内転は弱っているのですが、それも原因とは違います。 肘の痛みは、氷山の一角です。それでも肘は腫れていますので、肘が悪くないとは言えません。一般的には野球肘だと考えるかもわかりませんが、肘の問題ではないので、野球肘だとも言えません。 もっと違う原因があります。 さぁ、どこが問題なのでしょうか? このテストは力を使う必要がありません。感覚だけで十分わかります。