
Shyuichi Nakamura
- Dec 31, 2022
足を着くことができない痛み6
今日で2022年も終わりです。 ブログを毎日書き続けて6年が過ぎました。 一日も休まず書きつづけるのは思っているより大変です。 毎日、患者さんからヒントをもらっていますので、今後も書き続けていこうと思っています。 書きつ続けることで日々の治療を振り返る事ができます。 それが日々の向上につながっているのではないかと思っています。 昨日の続きです。 今回の例は、右足の痛みですが、左足で治療をしても効果は、ほぼないか、少ないと言えます。 それは、左足の異常は奥まっているからです。 つまり、公式のように右の異常は左で治療すると言っても、その公式は当てはまらないということです。 もし、その公式しか知らないと、効果がないので、最終的には右足だけに刺激をするというようなやり方になってしまうのではないかと思います。 今回のような場合、右足が腫れていても右足を刺激することはできません。 というか右足を刺激すると、この痛みは長引く可能性があります。 右胸から首、右腕の問題があるので、これを解決しなければ、左足の異常な穴は開いてこないと言えます。 右胸の調整に二日間の

Shyuichi Nakamura
- Dec 30, 2022
足をつくことができない痛み5
今回の例は、右足が地面に接地することも難しかった例ですが、右足の問題が、左足ともつながっているというのがわかります。 東洋医学では右は陰、左は陽とみますが、右の異常は左を治療しなさい。 という話があります。初心者でも理解しやすい方法と言えるかもわかりません。 しかし、なぜ、そうなるのかを明確にした人は殆どいないのではないかと思います。 その理論をまともに信じて、やっても効果がある時とない時があります。 しかし、この例をよくよく分析してみると、右足の異常が、胸や右腕に影響しつつ、左足の内側にもつながっているというのがわかります。 公式に当てはまる症例は問題ありませんが、臨床はそんなに甘くありません。 公式に当てはまるのは3割ぐらいと考えた方が正しいです。 公式だけだと胸の異常が足より前にあることすらわかりません。 こういうことがわかっているので、私は公式が嫌いなのです。 つまり、陰は陽でとるというような法則は、本来、このような分析を知らないと、7割の人を治せないということです。 効果がないと全くの手詰まりになってしまうということです。 なぜそうなる

Shyuichi Nakamura
- Dec 29, 2022
足をつくことができない痛み4
足全体と解剖学的肢位 この例のような異常は、解剖学的肢位が全くとれません。 膝蓋骨は内向きになり、これを正面に向かせると足首は内反してしまいます。 しかし、足首だけを背底屈しても問題なく動くので、足首だけを観察していても足首は異常だとは認識できません。 膝の動きと連動して足首を観察しないと、この異常は検出することはできません。 関節単体では、しっかり動くのに、膝の位置と関連させると足首の異常がハッキリわかるようになります。 当然、股関節とも関係します。 その股関節の影響は、腰にも胸部にも与えます。 少し考えれば当たり前の話ですが、殆ど足首の異常しか理解しようとしません。 この異常を見逃すと体重をかけるということがどういうことかがわかりません。

Shyuichi Nakamura
- Dec 28, 2022
足をつくことができない痛み3
右胸の観察としては、手の重みを観察すれば直ぐにわかります。 椅子に座って手をブラブラさせれば、右手は重く、左手は軽く動きます。 右と左でかなり差があるので、殆ど右手を使っていないことがわかります。 まぁ右足が痛いから右手が振れないのは当然なのですが、手の動きが少しでも良くなれば、足の痛みも楽になるのは普通に予測できます。 つまり最初に狙うのは右胸から肩、腕だったということです。 それでは、痛みのある足全体を観察してみます。すると図のようなところが異常に緊張していました。 この方の特徴は、リスフラン関節ではなくショパール関節の裏側の緊張があることです。 ショパール関節は、足首の衝撃をダイレクトに伝えるはずなので、距骨と舟状骨、立方骨の動きが硬くなることで踵骨の動きも異常を起こしてしまいます。 そして痛みの出る場所は、足首の前外側です。


Shyuichi Nakamura
- Dec 27, 2022
足をつくことができない痛み2
全体観というのは、とても大事です。 足が外側に向いているということは、どこかで反対側に傾く力が必要です。 全体を観察すると、右胸から首の問題がありました。 右足が痛いので、右胸や右腕は硬くなるのは普通の話です。しかし、単純に右側の動きが悪いという訳ではありません。 左の胸の一部にも問題があります。 全体的には右側ですが、左は、その動きを吸収しています。 つまり左側には深い異常が起こっているということになります。 病態というのは層状になっています。 一つの異常がなくならないと、奥の異常が見えてこない設定になっているようです。 この右足の問題が出る為には、様々な要因が必要です。 一般的な一対一の関係ではありません。 右足に問題があっても、右胸から肩の問題があり、それに対する深い左の異常がないと、ここまでの痛みには発展しないということも言えます。 これらを順番に解決していかないと足の問題は解決しないということです。 単純に足の痛みは、ここの穴というのはありえないというのがわかります。 当たり前と言えば当たり前の話なのですが、それを単純なものにしたがるの


Shyuichi Nakamura
- Dec 26, 2022
足をつくことができない痛み
足をつくことすらできない痛みの人が来院したらどう考えるか? 何から何を考えていけば良いのか? この問題に対して様々な考え方ができると思います。 決して単純ではないはずです。 その問題点を一つ一つ解決するには、基礎的にどういう状態かを観察する必要があります。 何々の症状に対しての処置という考え方では対応できないということです。 もっと基本的なことから探らないとなりません。 基礎疾患で糖尿があって末端の循環は悪くなっています。 このあたりもとても厄介です。 手の指先や足の指もカチカチになっているので末梢循環が悪くなっているのは明白です。 それは、見れば直ぐにわかりますが、それだけが原因で、この症状が起こっている訳ではありません。 つまり、手足の指を揉んだり叩いたりして循環をよくしようと思っても意味はないということです。 末梢循環は少し良くなるかもわかりませんが、この痛みは消えません。 足をよく観察してみます。 と言っても痛みのある場所を観察するというより、身体に対しての足の位置はどうなっているのか? ということです。 力学的な観点から考えてみます。


Shyuichi Nakamura
- Dec 25, 2022
学生さん
ヨガをやっている鍼灸学生さんの感想文を頂きました。 共通点は沢山あります。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★ 東京の勉強会では、お世話になりました。 今まで、ヨガで身体を動かすことをやっております。 省エネで楽にまっすぐ立つ・座る・動くことを目標に、試行錯誤中です。 中村先生の勉強会やオンラインのお話のなかで、自分のなかで言葉にならない体感してきた感覚が繋がること、また、まだわからない新しいことも沢山ありまして、楽しくなっております。 中村先生という沢山の経験と分析を重ねられた存在に感謝しております。 意識と無意識のお話、設定のお話、当たり前のことを当たり前に精査して感じること等、ヒントをたくさんいただいております。 勉強会の後、ヨガのお仕事でアーサナ(ポーズ)のアジャストメントする機会に、触れる感覚が変わり、改めて、身体を観察しています。 本当にありがとうございます。 そして、鍼灸の学校に入り、いざ治療をするとなってきて、目の前の人を知って診断することが大切だと知りました。 基礎練習や治療テクニックの紹介が多いので、治療に繋げるのにどうしたら


Shyuichi Nakamura
- Dec 24, 2022
難しいこと
最近は一般の人が知識をつけて、難しい言葉を使うようになりました。 免疫力をあげる!! 流行風邪の時期から、そんな言葉が飛び交うようになりました。 しかし、免疫力をあげるにはどうしたら良いか具体的なことは何一つ明確ではありません。専門家でもそれは同じです。 理論はあっても、実際はそう簡単ではありません。 睡眠、食事、運動をキチンとする。 というぐらいだと思います。 しかし、長く寝たら免疫力がつくのでしょうか? 栄養のある食事をとったら? 運動をしたら? そういう単純なものではありません。 現実的に、みんな毎日働いていますし、雑用もあります。 そんな中で、規則正しい生活をするというのは、簡単なことでもありません。 睡眠時間が滅茶苦茶短くても、ガンガン仕事している人も中にはいます。 何がどう違うのか? それを考えなければならないと思います。 例外がありますから、それが何故なのかがわからなければ、わかったともいえません。 今回の動画を見てもらったらわかるように、簡単なことで、身体の構造を説明するヒントがいっぱいあります。 これだけで免疫があがる訳ではあり
Shyuichi Nakamura
- Dec 23, 2022
軸と風邪
風邪をひきやすくなる状態とは、呼吸が機能しにくくなっている状態と言えるのではないかと思います。 つまり、正常な機能が損なわれ、ウィルスや菌もつきやすくなっている状態だと考えられるのではないかと思います。 あくまでも予測の範囲でしかありませんが、いわゆる抵抗力というのは、身体の動きと無関係ではありません。 ほんとに簡単な実験ですが、足と呼吸が無関係ではないことがよくわかります。 本格的に風邪をひいてしまうと、簡単にはいきませんが、普段から足の位置を注意してもらうだけでも呼吸が深くなり、風邪をひきにくくなるのではないかと思います。 「足を冷やしてはいけない」 とか 「頭寒足熱」 という昔からの言葉は、あながち嘘ではありません。
Shyuichi Nakamura
- Dec 22, 2022
身体の中心軸
軸がブレるとかブレないと言う話があります。 まずは、この動画をご覧ください 続きます