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腰痛の治し方とか、肩の治し方とか、そんなことに意味あるのかなぁ~?

って思います。


やることをやれば、普通に良くなっていくように思います。それを実行できるかどうかだけの話しです。

高齢者で、腰痛が起こって1ヶ月、キチンと座っていることさえできない状況ですが、よく観察していくと、腕が強烈に突っ張っています。

脉をみようと思っても手をついて座っているので、脉をとるのも困難でした。

強烈な痛みに関しては年齢関係なく、それが普通なのですが、高齢で1ヶ月も足を使っていないので、足が細くなっています。しかし、手はパンパンという感じです。


これは東洋医学で言えば、「気」が上半身に鬱滞している状態と言えます。つまり上実下虚という状態です。

しかも、「気」は半表半裏に入っているので筋肉や靱帯等の運動系に異常があります。

表面でもないし、裏でもない。

しかも患側が特に強く、気滯の場所は、前頚部、胸部、上肢屈側、前腕、手の母指側、背部では下部、腰部に存在していました。

この状態は、気が上半身に滞っているという状態なので、下半身に全く意識がない状態と言えます。

痛い訳ですから当然と言えば当然ですが、逆に健側の上半身は気虚になっています。

だから身体の軸も健側に引っ張られるような感じになり、健側に倒れてしまいます。


まずは、これが大きな問題です。しかし、おかしな話ですが痛みのある側は健側なのです。

???(話が合わないと思われた方はいると思います)

一般的には症状のある側を患側、症状のない側を健側というのですが、あきらかに逆転しています。

この逆転を調整しない限り、状態が良くなることはありません。


こんな状態の人に腰が痛いからということで、痛みのある腰や膝などの腰痛によく効きそうな場所に刺激をしても余計にバランスを崩して症状を悪化させてしまうだけです。

つまり、痛みのある側は、目立った異常はないということを意味しています。

だから効果がないから、色んなところに行ってもよくはならないのです。


腰痛の治し方を学ぶのではなく、身体の状態をよく観察することを学ばなければ治すことはできません。


しかし、あれだけ痛がっていると痛いところを無視して、身体の観察をするというのは、ある意味勇気と根性がいります。

また、次に患者さんが何人も控えて待っているというような状況だと焦りもあります。

そんな状況の中で冷静に判断することができないと臨床は成り立ちません。

考える時間のある臨床と考える時間のない臨床では全く違うのです。


そんな経験もない人に、やり方をわかりやすく説明してと言われても、そりゃ~話が食い違いますよね。

仕方のないことです。

臨床の現場というのは、そういう判断が一瞬のうちにできてこそです。

つまりスピード感がとても大切であり、リズムが大切なのです。






自分の身体の状態を把握することで、脳を活性化させることができます。


つまり自分の身体を認知するということです。

認知が上手くできれば、勝手に自分で治療していくように思います。


身体が疲れて仕方がない。

病院で検査したけど何の問題もない。

自分の身体への認知不足の可能性があります。


自分の身体は自分の意思で動いていると思いがちですが、歩行の時に右足を出してとか考えてないです。

それでも歩けるのは、歩行の動作を繰り返し練習したからです。

赤ちゃんの時には、キチンと歩けません。


少しずつ練習したから歩けるようになったのです。

つまり歩行の時に使う動作を認知し、記憶し、それが自動的にできるようになったからです。

自分は本当にキチンと歩いているのだろうか?

という疑問を持ってみてください。


きっと、ぎこちない歩き方になっているのにびっくりします。

自分を認知するには方法があります。

ゆっくり、小さく、正確に歩くことです。

それをやってみると色んな発見がありびっくりするはずです。




腰の痛みに関してはいろいろな問題が関係するのが普通です。

腰痛という一つの症状も 非線形なので簡単に因果関係を証明できる程、単純な症状ではありません。


つまり 複数の要素が関係ある症状ということです。ありふれた症状ですが単純なものばかりではありません。

普段から 膝の痛みがある人が、重いものを持って腰を痛めたという例です。


少陽病が左の胸にあって、これはメンタルの問題でした。水の流れも関係するのですが裏側に熱があって心臓とも関係します。 しかし、内臓の反応ではなくリンパ管の問題で、熱がリンパ管にあり少陽病があるという状態です 。

ここでも重要なのがどの位置に何があるかということです。


これがわからないと問題を解決することはできません。逆に言えば、それさえわかれば、手技の技術は悪くても何とかなります。

メンタルの反応なので精神的な問題も多々あります。しかし、それだけが原因ではありません。 少陽病があるので、熱がリンパ管にこもったような状態がメインです。

心臓の問題では静脈の問題があり、これがリンパ管と関係してると考えると 辻褄が合います。

東洋医学的には裏症なので、表面にでている問題ではないことも予測できます。


そして、左の脇の下から上腕の陽側まで皮膚に問題があるのですが、裏症とは真逆の反応になるのですが、この疑問は、普段からある右膝の痛みが関係していることがわかります。

右の膝の調整をすると、この左脇から上腕の皮膚の問題が明確になってきます。膝は血の流れの問題と水の流れが 複合していました。これだけでも複雑な問題と言えますが、更に肝臓も関係があるので、 身体の疲れとも関係があると予測できます。


案の定、左の側胸部と上腕、前腕の皮膚を軽く刺激すると腰が伸びてきました。 立つのも楽になってきたという状態です。

そして最後に右の足首の距骨の問題がありました。 これは膝の問題というよりも 全身に影響する状態で、右側の腰に影響していました。

つまり右の腰と左の腰は違う原因があったということです。そして左胸の少陽病は全身に影響し、左の腰に影響を与えていて、右の腰は膝と関係があったということになります。


この例を見てみても 部分と全体が複雑に関係していることがよくわかります。

単純な要素だけで問題を解決しようとしても全く歯が立ちません。

複数の要素を一つ一つ解決できてこそ、目的に達成するということがよくわかります。




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