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教育はとても大切だと思います。


しかし、学生に教える場合とプロに教える場合では違いがあります。

プロに対しては、丁寧で親切な教えが必ずしも良いとは私は思っていません。

というか、次に考えてもらえるように教えるというのがとても大切だと思っています。


わかった!!


という相手の言葉は、とても解釈が難しい。

なぜなら、わかったというのは今だけの場合が殆どです。

実際にやってみると手が止まってしまう。

頭の中だけでわかったという状態になってしまっているということです。


わかった。という状態から、それをどう活かすのかを考える力をつけているのがプロです。

ある会社勤めの人が部下に物事を教える時、やり方だけを教えても、なぜ、そうなっているのかを理解させないと応用が効かない部下を増やしてしまうだけだということを言っていました。


ホントにその通りだと思います。

親切で丁寧な指導は、指導者側の意図する指導です。

つまり指導者が満足してしまっている指導と言えます。

学生にはそれで良いと思います。

しかし、プロにそれをやってしまうと、必ず落とし穴があります。

自分で考える能力のない人を増やしてしまう可能性があるのです。それでは多くの人に伝わったところで生産性はあがりません。


必ず次は何をすれば良いですか?


ええ~、そんなこと、さっきの話を基礎にしたらわかるやん?

って思うのですが、必ずそう聞きなおしてきます。

薄っぺらいものを教えたくないので、しっかりと自分で悩んで考え、感じてもらいたいと常に思っています。

その為の反発はとても嬉しいのですが、、、。






腕や肩の痛みでズキズキするような痛みは見ていて本当に可愛そうに思います。

当然、肩に刺激してもよくなるはずがありません。


そして、面白いことに、こういう痛みと関係する場所を刺激すると、余計に痛みが酷くなることがあります。

そして、しばらくすると治まっていったりします。

よく瞑眩作用と言いますが、瞑眩作用というより、関連痛という感じです。


関連する場所も一部ではなく、手首であったり指先であったり体幹部であったりするので、あちこちからアプローチしないと楽にならないことが多いのです。

本当に人間の身体って不思議で仕方がない。


そういう場合、背骨を観察していると、胸椎5番あたりを中心に患側の椎骨のキワあたりに圧痛がでます。

つまり左が患側なら胸椎の左回旋が制限されていることを意味しています。

だから肋骨も腫れているので、肋骨を元に戻してやると、椎骨の反応はなくなります。


しかし、この手技をやると、余計に痛みが一瞬増したりすることがあります。

そして、しばらくすると治まっていきます。

これは、あちこちから影響を受けているという状態なので、一箇所の刺激では良い方向に導けないことを意味しています。

肩の痛みは主役と脇役が複数いるドラマのような感じです。


視点をAの側から見た問題と、Bの側から見た問題、Cから見た問題はそれぞれ違うので、それらをまとめるのに苦労します。

時間は一定方向に流れているので、その順番を間違えても効果はありません。

肩は足からもくるし、患側だけでなく、健側からもきます。


本当に様々な問題が複雑に絡み合っているので、いわゆる五十肩という名前は、五十カ所の異常と言われるとおり、一筋縄ではいきません。




歩行も困難な状態で来院して、魔法をかけたみたいに歩けるようになるのか?


そういうこともありますが大半はそんなことはありません。

しかし、良くならないという訳でもありません。


大切なことはやるべきことをすることです。

刺激を与えると動きが変化する。

圧痛が少なくなるかなくなる。

痛みはあっても、このような変化が起これば十分除痛していく可能性があります。

だから刺激を与えてから痛みの確認はしますが、痛みのあるなしは参考程度にしか考えていません。


この時点では、効果を実感しない人もいますが、動きや圧痛などの変化があらわれていれば良い方向になると確認できます。

何がどうなっているのか?

術者はこれを理解していないと良い方向にいかせることはできません。


痛みと直接関係はなくても、間接的に影響を及ぼしている部分も明確にする必要があります。

それをどう処理し、動きにつなげていくか?

これがわからないのに、よくなることはないでしょう。

闇雲に痛いところに刺激しても良くなるはずがありません。


足腰が痛いと手で支えて歩くようにしているので、手の緊張は半端ないのが普通です。

また、足腰を使わないので、足が細くなってきますが、無理に負荷をかければ更に痛みが強くなります。

しかし、足腰を使わないと更に症状が強くなっていきます。

これが悩ましいところです。


うまく使わせること、それを誘導することが大切なのです。

これが、その人の無意識に使っていないところを使わせるためのコツです。。


腰や足が痛いと言っても全てが悪い訳ではありません。

内側、外側、前側、後側を区分けして観察してみると必ず異常なパターンがあります。


この異常なパターンが固定してしまった状態が症状を起こしている状態と言えるので、そのパターンを改善していくということが必要です。

どんな症状にも根気よく対処していくことが大切です。






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