- Shyuichi Nakamura

- Sep 1, 2023
皆さんは篩骨という骨の名前を聞いたことがあるでしょうか?
あまり馴染みのない骨の名前ですが、これは目と目の間で鼻の奥にあります。
★★★★★★★★★★★★★★★★★
詳しい説明
篩骨(Sieve bone, Ethmoid bone)は顔頭部の解剖学において非常に複雑な形状をした骨であり、鼻腔と脳腔を隔てる役割を持っています。この骨は主に三つの部分で構成されています:篩骨板(Ethmoidal labyrinth)、嗅壁(Perpendicular plate)、そして篩状板(Cribriform plate)です。
篩状板(Cribriform plate): この部分は骨の上部に位置し、鼻腔と脳腔を隔てます。篩状板には多くの小さな穴が開いており、これを通して嗅神経が通ります。
嗅壁(Perpendicular plate): この垂直な板は鼻中隔を形成し、鼻の左右の通路を隔てます。
篩骨板(Ethmoidal labyrinth): これは一連の複雑な形状のエアセル(空気室)で、主に側方と後方に位置します。これらのエアセルは鼻腔の湿度と温度を調節する役割を持っています。
この篩骨は、前頭骨(Frontal bone)、蝶形骨(Sphenoid bone)、上顎骨(Maxilla)、泪骨(Lacrimal bone)、口蓋骨(Palatine bone)といった他の骨と隣接または連結しています。
解剖学的には非常に複雑であり、特に嗅覚や呼吸に関連する多くの構造に影響を与えています。このため、篩骨が関与する疾患や外傷はしばしば複雑な問題を引き起こします。
★★★★★★★★★★★★★★★★★
鼻腔と脳腔を隔てています。
これがとても重要で、前頭骨、蝶形骨、上顎骨、涙骨、口蓋骨と鱗屑または連結しているということに着目する必要があります。
普通は医学的にも、骨折などの外傷を起こさない限り、あまり問題にされない場所なのではないかと思います。
しかし、脳神経などの重要な器官に隣接するということ、身体の中心にあり、左右にまたがっている骨であること、呼吸器の一部である鼻を構成している骨でもあることなどの構造を考えただけでも重要であるとわかります。
そして、篩骨が様々な症状を引き起こす原因の一つになる可能性があるということだと思います。
なぜ、そんなことに注目するのかと言えば、精神疾患を起こしている人が、目の奥の痛みや違和感をよく訴えることから注目するようになりました。
ここは、まさに篩骨の位置ですが、このあたりからこめかみや、鼻と耳をつなぐラインには、違和感となるような症状がよくあらわれます。ハッキリしない症状です。
逆にこのラインの反応がなくなると頭がスッキリしたり目が見やすくなったりすることからも、僅かな異常で様々な症状が出ることを意味しています。
- Shyuichi Nakamura

- Aug 31, 2023
膝を曲げて痛みが強いと言って歩行困難になっている方が来院しました。
みてみると確かに膝は腫れて、足首も腫れています。
体幹から上肢も動きが悪くなって立って膝を伸ばすことすらできません。
足の甲まで痛みがでて腫れていました。
ここまでくると流石に歩くのはつらいと思います。
調整をしてみると、足首の緊張や肩の緊張、体幹の動きは良くなっていました。
しかし、足は曲がったままです。
当然、痛みを訴えています。
そこで、1時間に1回、立って、足を伸ばして体重をかけてください。
無理をする必要はありませんし、痛かったら無理やり伸ばす必要もありません。
しかし、1時間に1回必ず伸ばして、体重をかけようとしてみてください。
と言いました。
二日目には普通に歩けるようになって来院してくれました。
別に特別なことをした訳ではありません。
本人がちょっとだけ意識しただけです。
そしてスマートウォッチをしていたので、これにタイマー機能があるので、1時間のタイマーをかけて思い出すようにしてくださいと言いました。
実は思い出すだけでも良いのだと思います。
思いは最初の運動です。
思うだけでも運動になるはずなので、1時間に1回思うことを続けてみると、症状がなくなっていったというのは面白い現象です。
二日目に来た時は足首の腫れもひいて、膝の腫れも少なくなっていましたが、今までの経験でわかるのは、安静にしていたらきっと二日目でも膝を曲げながらしか歩行ができなかったと思います。
それぐらい痛そうで歩くのも困難でした。
人間の身体はどうなっているのか?
本当に安静は正しい選択なのか?
間寛平さんの話でもわかるように、安静にしないと本当に治らないのかと考える必要があると思います。
- Shyuichi Nakamura

- Aug 30, 2023
怪我をして負荷をかけてはいけないのか?
という疑問があると書きましたが、私自身もそういう経験をしています。
子供の頃、捻挫すると3日ぐらいは動かさないようにして生活し、できるだけ負荷をかけないで治るのを待ちました。
一般的な治し方だと思います。
しかし、スキーに連れっていってもらって、一日目しょっぱなに足首を捻挫してしまいました。
悔しくて悔しくて、早く治ってスキーをしたいと思ったので、できるだけ体重をかけて痛みを確認していました。
するといつもは3日以上かかるのに2日で痛みがなくなって普通に歩けるようになったのです。
しかし、残念ながら帰らなくてはならなくなりスキーはできませんでした。
本当に悔しくて悔しくて・・・。
3日以上かかっていたのに?
何度も何度も体重をかけて負荷をかけたのに?
なんでいつもより早く治ったのか?
子供の時から不思議で仕方がありませんでした。
もしかしたら、怪我をしたら安静にしなければならないということ自体が嘘だったのでは?
そんなことを思いました。



















