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この前にあった例ですが、手が痺れるような重みがあり違和感があると言っていた方の反応をみてみました。

手を触診しても手には何の問題もありません。関節の腫れもなく肘肩も正常に近いです。

ところが首から上の問題があることに気づきました。


首から上を探っていくと鼻のあたりで異常な反応があり、最初は上顎骨で副鼻腔(上顎洞)の問題でリンパ管系から手にでている重みなのかなと思ったのですが、どうも鼻根部に近いところで目の内側に問題があるみたいでした。

そしてリンパ系というより血管系が強くでていたみたいです。

予測とは大きな違いがあったので、注目してみました。


よく調べてみると、篩骨の患側から蝶形骨の小翼の前縁にも反応がありました。

当然、こめかみ部(大翼)でも異常を触れるし、前頭骨の中心部を上から触れても患側だけ異常があります。


つまり、ここに異常があり、それが手と関係していたということだろうと思います。

また、鼻と目の間(鼻根部あたり)に指先を軽く触れてもらいながら手の感じをみてもらうと痺れ感が楽だと言います。

触れるだけで刺激になりますので、その刺激で手の感覚まで変化したということです。

そして手の動きも良いみたいです。


このような症状を訴える人は時々いますが、手に問題があるのか、それ以外に問題があるのかによっても症状が同じでも同じではないということがよくわかります。

鼻に近いところなので、経絡では肺経が関係するのかと思えば肝経が問題でした。

???

と思うと思いますが、肝経でも血と関係します。しかも患側のお腹から胸、胸から首へと神経に作用しながら脳まであがっていくような感じです。

肝経は目と関係するとも言われていますし、神経にも影響することがあるので、そこから来ている症状なのかなとも思います。


一見すると無関係にも思える反応ですが、篩骨と明確につながっていました。

篩骨から蝶形骨に影響し、それが下垂体、視床下部、視床の経路で感覚異常が起こったと考えると、この症状も納得できます。


鼻の調整をすると腰の痛みが楽になったり、首の痛みが楽になったりするのも視床や視床下部、基底核などへの影響があるからではないかと考えると面白いと思います。


骨はすべての基準になります。

この基準に何らかの異常(力が加わるのか何かはわかりません)が起こると、隣接する器官の機能が落ちて症状がでてくるのだと思います。

それに経絡も気水血も寒熱も全てが絡み合っていると考えると一つの症状に対して様々な問題を考えられるということです。





蝶形骨にかかる何らかの異常はどんな症状になる可能性があるのか?


例えばストレスを抱えていると、視床下部の自律神経機能に影響が起こる可能性があります。

他にも感覚に影響がでたり、ホルモンや運動にも影響が出る可能性があるということになります。

これらの症状は、蝶形骨と隣接する脳の作用によっておこる症状です。


蝶形骨だけでなく頭蓋骨って大事な骨であり器官なんだなと思わずにはいられません。


歪むという言葉は、骨の変形や関節の脱臼、位置異常などがイメージとして浮かびますが、実際は、そういう変化は余程の外力が加わらないと起こらないと思います。

しかし、その骨周囲に何らかの異常(水や血の流れの停滞や不足、神経の伝達異常等)が起これば、触診でもわかるぐらいの状態になってくるのだと思います。


頭を軽く触れるだけで異常がわかるのであれば立派な目標になります。

異常がなくなれば、当然、機能にも影響を与える可能性は高いと思います。


鍼治療をすると目がよく見えるようになったとか、視界がひらけた。呼吸が楽になった。精神的に安定したなどの変化が起こったりしますが、そういう変化が起こった場合、必ず頭蓋骨の腫れや凹みが左右均一になっているように感じられます。

もちろん、頭に鍼を打たなくてもそうなります。


これらは、骨の歪みが治った訳ではなく、骨の周囲の流れが良くなって機能があがったと言えるのではないかと思います。

しかし、なぜそうなるのかの科学的な説明はわかりません。

患者さんにとっては、そんなことどうでも良いことです。




蝶形骨は、篩骨同様、左右につながっている一つの骨です。

左右にまたがっている骨は、とても貴重な骨なのではないかと思います。

右と左をつなぐ骨と言えます。


しかも、この骨は脳、特に前頭部あたりを支えている骨です。

この骨に何らかの力が加わると前頭部に接続する脳の機能に異常があらわれるのではないかと予測できます。

もちろん、蝶形骨だけが重要なのではありません。

頭蓋の圧力を保っているすべての骨は重要ですが、蝶形骨に隣接している脳の機能には影響を与えるのでないかという予測です。


蝶形骨に隣接する脳は、下垂体、視床、視床下部、第三脳室、基底核、側頭葉あたりです。

視床は感覚情報の中枢なので、あらゆる感覚と関係すると思います。

感じることは、自我を自覚することとも言えます。

もし感覚がなかったとしたら自分自身を明確に自覚できるかどうかわかりません。


視床下部は、自律神経や内分泌の制御もしています。

自律的に働く機能の中枢ですから、心臓や肺、食欲や睡眠といったものにも影響します。

それらを支えている骨ですから、蝶形骨への何らかの力は、それらの影響するに違いないとも考えられます。


第三脳室は、脳脊髄液が流れる空間であり、基底核は運動制御、側頭葉は、聴覚や言語、記憶に関与するところです。

基底核も含まれるので、運動には大きく関係するはずです。



つまり蝶形骨の大翼の皮膚の腫れ感や凹み、皮膚張力の片寄りは、単純な皮膚変化ではなく、これらの機能に異常があらわれている一つのサインだと考えられます。

逆に言えば、蝶形骨の大翼(こめかみ)の部分の左右差や腫れ感、皮膚張力の差がそろってくれば、自律神経や運動、思考の調子も変わってくる可能性があるということです。


鍼灸治療が得意とするような症例は、この部分の異常をよく観察することで一つの目標にもなるのではないかということです。





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