母指を突き指したと言って来院
痛みは、母指の手背側にあると言っていますが、触診をすると掌側にあります。
かなり腫れているので、痛みは強いと思います。
まず問題は、母指ではなく、側胸部に問題がありました。
怪我も時間がたつと元々弱かったところに必ず影響がでます。
というか全身で怪我をかばおうとしてしまいます。
それによって局所の痛みや症状を和らげる効果があるのですが、全体としては、歪みが生じていることはあきらかです。
側胸部を触ろうとすると、強烈なくすぐったさがあります。
反対側はくすぐったさはないので、あきらかに異常だとわかります。
つまり母指の痛み以上に側胸部に問題があるということになります。
それ以外にも肘の内側部、腕橈骨筋部、三角筋部、側頸部、顎にまで違和感がひろがっています。
どこに異常があって、何が関係しているのかを明確にしておかなければなりません。
怪我をした部位だけが異常だと考えるのも問題です。
あと側胸部から足に問題があり特に膝は問題でした。
立位で側面から見てみると膝が曲がって、頭部から上半身が全体的に前に傾いています。
膝でもこの痛みを吸収しているのがよくわかります。
側胸部を調整すると母指の掌側の腫れがなくなってきました。
これは脾経の問題で、陰陵泉と胸郷で調整しました。
すると一気に側胸部から肩や足の緊張がなくなってきました。
すると対側の胸からお腹に反応が強くでてきました。
これは大腸経の手の三里と二間で調整してみると患側も健側も平均化してきました。
これだけでも母指痛みは楽になり、可動域もあがっています。
怪我も局所だけが問題ではないということを物語っている例でした。
症状のあるところが悪いところではないというのは何度も書いてきました。
それでも一生懸命症状を訴える人がいます。
腰や足の痛みがあると言って、椅子から立ち上がるのも痛い。
そんな人であっても、問題が胸椎5番の高さの胸骨に問題があり、そこを触れると痛みがあります。
痛みというより圧痛です。
それは、側胸部までつながって、上腕部までつながっています。
そして、鎖骨内側の上部にもつながって、咽頭の方へもつながっています。
下は上腹部から下腹部の中央を通って、大腿内側と大腿後外側に分岐して、下腿部内側までいっています。
経絡の走行とは違いますがあきらかに縦方向に流れる何かです。
胸部に手をあてると、これらの反応が消失します。
つまりここを調整することで腰や足の症状がなくなっていくということです。
それを可能にするのが胸の脈診です。
胸の脈をみると胃経の経絡が関係し、左滑肉門と右足三里が適応でした。
これを「瀉」すと胸の反応が消失します。
当然、立ち上がっても痛みはなくなり、驚いていました。
参考になれば幸いです。
2023年9月17日(日曜日)に大阪セミナーを行います。
今回のテーマは拡張された脈診部を更に発展させた診断法です。
脈診は特別な技術ではありません。
身体の異常部位を簡単に分かる方法です。
しかし、それがわかるためには何が必要かを知っていなければなりません。
なぜできないのかを知っていないと一生できることはありません。
意識と深く関わっているのです。
まさに量子力学の世界です。
脈診は習ったし、やり方は知っているけど臨床に応用できない。
脈診で治療効果をあげる穴を選択できない。
そんな悩みを抱えている治療家は多いと思います。
もちろん、穴や経絡と言ったものだけでなく関節や筋肉の構造からもアプローチできます。経絡や穴がそれらとつながっているのも実感してもらえると思います。
まったく新しい発想で脈診部を独自に開発してみました。
脈診が何故難しいのかと言えば脈診の構造を理解していないからです。
その脈診部位を発展させ、通常の六部定位の脈診だけでは難しかった気血水や八綱の診断、気の階層構造の診断等をできるようになります。
難しいと言われる脈診の本質を知りたいと思う方は是非参加してみてください。
脈には物理的な脈(大小、強弱、遅速等々)があります。
しかし、それだけでは臨床に応用することは不可能です。
物理的でない気の脈を捉えられないと絶対に理解することはできません。
ちょっとした意識を変化させるだけで、マッサージや鍼治療の効果も違いがでてきます。
簡単なことですが、当然練習は必要です。
そのコツを伝授致します。
治療家自身のセルフケアにも役立ちます。
肩関節と手首や指の関係、股関節と足首の関係を利用して立つだけでも体調を変えられるようになります。
日時 2023年9月17日(日曜日)午前11〜午後3時45分
住所 大阪府大阪市天王寺区小橋町3-9
最寄駅 大阪上本町駅 (近鉄難波線) 徒歩8分
会場マップ
定員 20名(定員になり次第閉め切り)
受講料 2万円
お問い合わせ電話番号 0596-22-7481
メール misonouketuke@gmail.com
電話 0596-22-7481
FAX 0596-25-5067
対象 医療従事者及び関係者
参加ご希望の方は、必ず連絡をお願いいたします。
後ほど入金先のお知らせを致します。
入金の確認後、フェイスブックの非公開グループにお誘い致します。