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ツボとして磁石で観察してみる


経絡やツボは目に見えないので、その存在は、あると思えばある。ないと思えばない。という量子力学的な性質をもっています。関節へ磁石を置いても可動状態が変化することはわかりましたが、関節への意識ではなく、経絡やツボに対して磁石をおいてみると、どうなるか観察してみます。




CM関節の可動状態は、CM関節の根本あたり(大陵あたり)に磁石の中央を置くと変化しましたが、肺経の魚際穴に同じ方向で置いてみると制限されました。






少商穴も制限されますが、緩やかです。肺経の太淵穴でも制限がかかります。このあたりの肺経のツボはすべて制限される感じになりました。



CM関節なら肺経の方が関係あるのでは?

と考えられるのですが、この方向では制限がかかります。





しかし、太淵穴も図のような方向であれば、制限がかからずスムーズな動きになるのを観察できました。

これは魚際穴でもみられる現象でした。





しかし、面白いことに経絡の流れに添わせて磁石を置くと制限がかかりました。つまり経絡の流れに沿わせて磁石を置くと制限され、斜めに置くと制限が解除されるということです。




この現象は、斜め方向に経絡が流れていると解釈することができるのではないかと思いました。もし、これが事実なら経絡は螺旋状に回転もしているということが考えられます。螺旋状に回転しているのであれば、深く潜ったり浅くなったりする理由も納得いきます。つまり経絡は真っ直ぐ流れていないということを裏付けています。


肺経の流れであるのにもかかわらず、CM関節の可動状態は、磁石の方向性によって変化するということであり、場所によっても強くなったり弱くなったりしているということです。

また、関節を意識して磁石を置いた時と経絡やツボを意識して磁石を置いた時では、関節可動状態に違いがあるということです。つまり術者の意識で関節に対する変化と経絡に対する変化に変化に違いがあるということです。


経絡を意識した場合、真っ直ぐに流れているのではなく、斜め方向に流れがあることから、螺旋状に流れているのではないかということです。

これが事実ならば、経絡がエネルギーの流れのように「波」であることを示唆しているのではないかと考えています。つまりツボは点ではなく、経絡は直進しているのではないということです。






肺経の太淵穴でもやや制限されましたが、陽谿穴では完全に制限されてしまいます。場所は近くてもCM関節の可動状態は大きく変化することが観察されました。




ちなみに労宮穴でもCM関節の可動状態は、かなり制限されてしまいます。このような現象を考察することで経絡と関節の動きをつなげる第一歩になると思います。本だけを読んでいても経絡やツボの構造には絶対に気づけません。本に書いてあることは様々な現象の結果のみです。東洋医学を学んでいて、本に書いてあることを鵜呑みにする程愚かなことはありません。


経絡やツボはエネルギーの流れです。経絡やツボは物質ではないので、固定化されたものではありません。あくまでも「気」はエネルギーであり常に仕事をしています。術者自身が意識を使って流れを作ることで、はじめて存在が確認できるものです。止まっているものではなく動いているものを捉えるのですから、当然と言えば当然です。

経絡やツボを物質と同様に止まっているものとして考えながら探ってもわかるはずがないということです。

「気」がエネルギーの流れであるのならば、こういう現象が起こっても不思議ではありません。


また、このような現象は神経の作用ではなく、観察者のエネルギー状態の質によって変化します。だからこそ特定の条件を設定しない観察者には、その時々で結果が違うように感じるということです。

まさに、経絡やツボは量子力学的です。東洋医学が量子力学的だと気づかないと東洋医学は役立ちません。


磁石を使って関節を観察してみる


力の配分の異常な関節に対して磁石をあてて見ると一定の方向性があることに気づきます。CM関節が屈曲内転で固定している場合、関節の方向性という条件設定を術者が明確に持って、磁石を図のように置きます。

ここで重要なことは概念であり、磁石にはN極からS極に流れる方向性があるということを術者が明確に意識づけているということです。目には見えませんが、あきらかに物質にも作用している「何か」が存在します。それを使って身体の動きを観察してみます。


磁石を関節に置く


磁力は、そこに「場」を作り出します。その「場」の中でエネルギーの変化が起こるので、その変化を捉えれば、エネルギーの流れを確認することができるようになります。



図のように磁石を置くとCM関節の外転伸展がやりやすくなるのを確認できます。

逆向きに置くと制限されるのがわかります。磁石を置いていない時より制限が強いので何らかの働きがあるとわかります。


この現象から、異常関節に、磁石(方向性がある物)を置くと、その方向性(NとS)によって関節の動きの質が変化するということが観察されました。ここで言う「動きの質」とは、可動域の広さではなく、小さくゆっくり綺麗に動かした際の滑らかさや動かしやすさといった感覚的な変化を指します。

このような現象は、各関節で見られます。ただ、複雑になっている(複数の要素が相互作用を起こしている)関節の場合はわかりにくいこともあります。また、術者の意識が不安定になっていると捉えきれないこともあります。これが一番大きい問題です。


これを関節の可動状態と呼んでいます。また、この部位は、ツボで言えば大陵穴であり心包経です。大陵穴から肺経の魚際あたりに同じ方向で磁石を置いてみると可動状態は制限されます。


毎日暑い日が続きますが、頭に熱がこもらなければ、多少の暑さにも耐えられます。熱中症は、身体全体の体温上昇というよりも、頭に熱がこもることで、意識障害や眩暈などを引き起こすことを考えると、身体を冷やすよりも頭を効率的に冷やす方が効果的かもしれません。


よく、脇の下や鼠径部など、動脈が皮膚に近い部分を冷やすと良いと言われますが、確かに身体は冷えますが、この部位だけ冷すと頭部に熱がこもりやすくなる可能性もあります。


そこで、保冷剤を使って頭を直接冷やす方法を試してみてはいかがでしょうか。この方法は、寝苦しい夜に寝付きを良くし、睡眠を深くする効果も期待できます。


私の経験では、頭頂部を冷やすと全身が冷える傾向があります。特に、喉仏の少し横を通る総頸動脈は、脳の前方への血液供給を担っているため、この部分を冷やすと頭の前側が効率的に冷えるように感じます。ここが冷えると思考もハッキリしやすくなります。


また、総頸動脈は顔面にも影響するため、歯痛の際にこの部分を冷やすと痛みが和らいだ経験もあります。


一方、後頭部の下側を通る椎骨動脈は、脳幹部を通って後頭部への血液供給を担っています。この部分に熱がこもると、呼吸困難や嘔吐などの意識障害を引き起こす可能性も考えられます。


前頚部を冷やすのは頭の前側を冷やすのに効果的ですが、後頚部を冷やすと、かえって身体が冷えすぎてしまうことがあります。どうもここで頭部と身体への経路がわかれているような感じがします。なぜそうなるのかはわかりませんが事実です。

首を冷やす商品はたくさんありますが、頭に熱がこもりやすくなる可能性もあるため注意が必要です。


もちろん、炎天下では状況が異なりますが、重要なのは頭に熱をこもらせないことです。そのため、冷やす場所を適切に選ぶことが重要です。


前頸部を冷やしても問題ないのに、後頸部を冷やすと違和感があるのは、何度も実験を重ねた結果、事実だと考えています。

冷やす場所を適切に選んで頭が涼しい状態になれば、熱中症になる確率も減るのではないかと個人的には思っています。




頭を効率よく冷やすには、個人差があります。

色々と自分で試してみて、気持ちのよい場所を選んでもらうと更に効果的です。

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