肩甲骨と腸骨には共通点があります。

腸骨は仙骨に対してくっついている骨です。


違いは、腸骨に対してくっついているので、ほぼ動かない。

肩甲骨はご存知のとおり自由度が高いです。


これは上肢より下肢の方が安定性が必要だからだろうと思います。

ただ、役割としては、よく似た役割をしているように思います。


腸骨にくっついているのは大腿骨です。肩甲骨に上腕骨がくっついているのと同じです。

腸骨は自由度より安定性と力強さを求めたから、こういう形になったのではないかと考えています。


そう考えると腸骨の動きは意外に重要だとわかります。

腰痛時に仙腸関節のことを云々する人がいますが、意外に仙腸関節の問題より腸骨、大腿骨の関節に問題がでているように思います。


立位になって触診を行った場合、胃経、胆経のあたりの緊張を認めることが殆どです。

もちろん肩こりなんかでもそうなっています。


この状態は下腹部に力が入らない状態で、お尻が後ろに引ける状態になって上半身が前に傾く形になります。

腰痛も前屈した時に痛みがあるのが多いのは、この緊張があるからです。


実はこの緊張は、もっと違う問題と関係してきます。





この前も少し書きましたが、肺経は、胸部から手の母指まで流れますが、その前に胃を通って横隔膜をつらぬいて肺に属すると書いてあります。

そして、その別枝が脇の下あたりの胆経と心経あたりから肺にも入っていく経路があるとされています。

そこからまた大腸までもどって、胸に出て次の大腸経に行くと書いてあります。


これが本当かどうかなんてどうでも良いのです。

しかし、胃や大腸と関係しあいながら、あがったりさがったりして肺に行っているということが重要です。


この前もあったのですが、肩がパンパン、首もパンパン、左の肩甲骨は回転できない。

右も僅かしか回転できない。

もちろん、大きく動かせば見かけ上は動きますが、小さく綺麗には動かせません。


この状態は、肩甲骨の動きの機能が落ちているので、当然ですが、肩や首、腕は緊張します。

腋窩から大胸筋、上腕二頭筋、上腕筋、上腕三頭筋長頭側に異常緊張があります。


そして第三肋骨と胸骨の継ぎ目も問題で第三胸椎の側面にも問題がありました。

そんな状態でしたが、胸の緊張もさることながら、左足の大腿内側、下腿内側から下腹部に入る経路があり、それは大腸のS状結腸あたりから胸部につながる経路がありました。



実はこういうパターンはよくあらわれるパターンで、大腿内側から下腹部に入って、それがお腹を通って胸に入っているということがよくあるのです。


決して肺経の流注と無関係とは思えないような経路で異常が起こっています。

ただ、このパターンの場合、3つに異常がわかれます。


左胸を中心とした少陽病

左足を中心とした少陰病

単独で咽頭から鼻腔、蝶形骨の翼状突起あたりから大翼に抜ける熱


という感じです。

肺経の流注とは違いますが、ところどころ、これらの3つの問題が絡み合って異常を起こしています。


左胸の少陽病の反応がとれると、肩甲骨の動きは50%ぐらいよくなり、少陰病の反応がとれると80%ぐらいよくなっていきました。

動きが良くなるということは機能があがるということで気血水の巡りもよくなるということを意味していると思います。

それがどこまで続くのかは、生活によって違いがあります。


それでも楽な状態を覚えると、そう簡単は忘れません。

もちろん、無意識がその状態を受け入れた場合です。


無意識が受け入れないとそれを維持させることはできません。

受け入れるかどうかは、その人のもっているものであり、意識とは無関係です。


ただ、意識をそこにどれだけ合わせられるかで決まってきます。


また、流注として面白いなと思ったのは、肺経は脇の下から肺に入る経路があるということです。

この場合は胸椎3番の左側面から入っています。

前からじゃないんです。

やや前方向なんですが、後ろからとは違います。


こういうところが非常に面白い。

異常のある部位を徹底的に探り、それをまとめてから、本を読むというスタイルは私のスタイルに合っています。

知識から入るスタイルではないので感じた通りをまとめて、その後から知識をつける方が、知識が身にしみます。


きっと、この流注は一生忘れない。

実感を伴っていますからね。



昨日の続きですが、肩甲骨の動きは360度動きます。

しかし、動きやすい方向とそうでない方向があります。


そして、人によって違います。

もちろん、最大可動域という意味では挙上が一番動くのではないかと思いますが、後ろにも前にも下にも動きます。


それらの動きをできるだけ小さく、ゆっくり綺麗で一定に動かすと、360度動きます。

ただ、挙上は一番大きいはずの動きなのですが、肩がパンパンになってくると挙上が一番動きが悪いという人もいます。


実は、既に挙上している姿勢になっているので、これ以上挙上できないという状態になっているのです。

医学は平均を求めます。

挙上が何度と言っているのは、平均的に何度と言っています。


肩甲骨が挙上しすぎてしまうと挙上も下制もできにくくなります。

やや外転ぐらいしかできない状態になっている人もいる訳です。


つまり同じ理屈にはならないということです。

またよく言われている筋肉の働きですが、


肩甲骨内転は

僧帽筋中部 大小菱形筋

肩甲骨外転は

前鋸筋、小胸筋、僧帽筋上部

挙上は

肩甲挙筋、僧帽筋上部、大小菱形筋


などと書かれていますが、挙上優位になった人にとっては、この引張る方向だけが筋肉の動作に関係あるとは思えません。

挙上優位になった時に僧帽筋や肩甲挙筋、大小の菱形筋のみが縮んで引っ張っているとはとても思えません。

中、後の斜角筋や上後鋸筋、胸腸肋筋や頚腸肋筋等の深い筋肉も無関係だとは思えません。

肋骨挙筋も関与しているはずですし、内外の肋間筋も間違いなく関与しているはずです。


なぜなら、挙上という動作は、何に対して行っているかと言えば肋骨に対しての動きの話だからです。

その肋骨を動かす筋肉が関与していないはずがないのです。


あきらかに肩甲挙筋や僧帽筋上部だけでは無理です。

胸部の内圧をあげて肩甲骨を挙上させ続けているはずだからです。

それか見かけ上なら胸部を下げて肩甲骨をあげていると言う錯覚を起こす為に代償運動している可能性もあります。

肋間筋の圧力が高まって胸部上部の筋肉を中からお仕上げたり、押し下げたりしているはずです。


もちろん、側頸部にある筋肉の斜角筋にも影響があるし、胸鎖乳突筋や、咽頭部の収縮筋にも影響を与えているはずです。


あくまでも教科書にかかれているのは主動作筋であって、収縮する方向しか書かれていません。

しかし、これだけでは、臨床には全く応用できません。


肩まわりの筋肉は、そんなに簡単な構造ではありません。

肋間筋などは、きっと収縮するだけではなく、内圧を高めるような働きがあり、表層の筋肉を押し上げるような働きがあるはずです。

押し上げられた表面の筋肉は、引っ張られて緊張します。

収縮して緊張するだけでなく、引っ張られて緊張するという考え方ができないと話になりません。


この考え方がないと収縮するのが筋肉の働きだと勘違いしてしまいます。


そんなことがあるはずがありません。


単純すぎ!!





正確に言えば胸腸肋筋や肋骨挙筋も関与しているはずです。

なぜ、それらの筋肉が無関係だと思えるのか?

不思議です。


そして、その中には肺がある訳です。

肺の機能に影響を与えていない訳がありません。

肺は単独で呼吸できないので、筋肉の力を借りなければなりません。

呼吸を吸いきった状態での肩甲骨挙上と下制

吐ききった時の肩甲骨挙上と下制は全く違うはずです。


土台である胸部が動くのですから当たり前です。


常識で考えてもそんなことはありえないと思いますが、そういう解釈はあまりされていません。

運動は運動、内臓の機能は内臓の機能とわけて考えるからだろうと思います。


呼吸するには筋肉の力がいるのです。

肩甲骨の動きは呼吸と大きな関係があるはずです。







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