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怪我でも肉離れは、筋肉の損傷です。


「肉離れ」は、筋肉が強い力や急激な動きによって一部が裂ける状態を指す俗称です。正式には「筋肉の損傷」または「筋挫傷」と言います。筋肉は、通常、筋繊維が束になって形成されており、この筋繊維が過度のストレスにより裂けると肉離れが発生します。

具体的な症状としては、以下のようなものがあります:

  1. 急激な痛み:筋肉が裂けると、激しい痛みを感じることが一般的です。これは通常、特定の動作を行ったときに発生します。

  2. 腫れやあざ:肉離れが発生した部分は腫れ上がることがあり、内出血によりあざができることもあります。

  3. 弱さや可動範囲の制限:損傷した筋肉は通常、力が入りにくくなり、関節の可動範囲も制限されることがあります。

肉離れは、激しい運動や筋力トレーニング、あるいは適切なウォームアップなしに急な運動を行ったときなどに起こることが多いです。


ウォームアップをキチンと行っても起こったりします。強い力加わった時に起こる訳です。

エコーで見ると、筋肉の隙間に血が溜まっている場合もあり、損傷を起こした周りが全体的に腫れたりします。


つまり内圧が高くなっているということです。内圧が高いことで痛みを感じたりします。

長期間肉離れが治らない場合、この内圧を引き起こしている血がうまく全身に吸収していかないのではないかと思います。

だからこそ怪我をした部分だけを観察していても意味はありません。


このような場合でも全身に影響はでます。

というか怪我を全身でかばっている状態になるので、全身における異常を調整しないと怪我の治りが悪くなります。


患側ではない対側の側胸部の反応があり、この側胸部の調整は、脾経の陰陵泉と胸郷でした。もちろん、取穴は左右にわかれますので両側に刺激することはありません。


これで患部の圧力が減りました。

つまり触診すると圧迫感が少なくなるのです。


圧力がなくなるということは血が流れ始めたと言えると思います。


これをきっかけにして、局所の血流が改善することで、治癒力が増すのではないかと想像できます。

それが証拠に蹴った時の痛みが減衰しました。


走れるかどうかは局所の圧力がどれぐらいひくかどうかで決まってきます。

あとは自然治癒力の発揮です。


やはり身体は全身で一つなのだと言うことを実感させられます。




母指を突き指したと言って来院


痛みは、母指の手背側にあると言っていますが、触診をすると掌側にあります。

かなり腫れているので、痛みは強いと思います。


まず問題は、母指ではなく、側胸部に問題がありました。

怪我も時間がたつと元々弱かったところに必ず影響がでます。

というか全身で怪我をかばおうとしてしまいます。


それによって局所の痛みや症状を和らげる効果があるのですが、全体としては、歪みが生じていることはあきらかです。

側胸部を触ろうとすると、強烈なくすぐったさがあります。

反対側はくすぐったさはないので、あきらかに異常だとわかります。


つまり母指の痛み以上に側胸部に問題があるということになります。

それ以外にも肘の内側部、腕橈骨筋部、三角筋部、側頸部、顎にまで違和感がひろがっています。


どこに異常があって、何が関係しているのかを明確にしておかなければなりません。

怪我をした部位だけが異常だと考えるのも問題です。

あと側胸部から足に問題があり特に膝は問題でした。


立位で側面から見てみると膝が曲がって、頭部から上半身が全体的に前に傾いています。

膝でもこの痛みを吸収しているのがよくわかります。


側胸部を調整すると母指の掌側の腫れがなくなってきました。

これは脾経の問題で、陰陵泉と胸郷で調整しました。

すると一気に側胸部から肩や足の緊張がなくなってきました。


すると対側の胸からお腹に反応が強くでてきました。

これは大腸経の手の三里と二間で調整してみると患側も健側も平均化してきました。

これだけでも母指痛みは楽になり、可動域もあがっています。


怪我も局所だけが問題ではないということを物語っている例でした。






症状のあるところが悪いところではないというのは何度も書いてきました。


それでも一生懸命症状を訴える人がいます。

腰や足の痛みがあると言って、椅子から立ち上がるのも痛い。


そんな人であっても、問題が胸椎5番の高さの胸骨に問題があり、そこを触れると痛みがあります。

痛みというより圧痛です。

それは、側胸部までつながって、上腕部までつながっています。


そして、鎖骨内側の上部にもつながって、咽頭の方へもつながっています。

下は上腹部から下腹部の中央を通って、大腿内側と大腿後外側に分岐して、下腿部内側までいっています。


経絡の走行とは違いますがあきらかに縦方向に流れる何かです。

胸部に手をあてると、これらの反応が消失します。


つまりここを調整することで腰や足の症状がなくなっていくということです。

それを可能にするのが胸の脈診です。


胸の脈をみると胃経の経絡が関係し、左滑肉門と右足三里が適応でした。

これを「瀉」すと胸の反応が消失します。


当然、立ち上がっても痛みはなくなり、驚いていました。


参考になれば幸いです。




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