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どうでも良いと思うことを掘り下げる

解剖学者の養老先生の話ってホントに面白いなと思います。


ある意味、誰もがどうでも良いと思っているようなことにメスを入れて、それを言葉にするのが、とてもお上手だと思います。しかし、そんな面白い話しであっても、単にその言葉だけで解釈してしまったら時間がたてば忘れてしまいます。


ただ面白かったで終わってしまう人です。


ブリッジングという言葉を思い出します。ある出来事と違う出来事のどこに共通点があり、その根幹は何なのかを理解する手法です。


物事を解釈する時に、相手が発した言葉を、そのまま覚えるのは学校の教育式です。これは学校を卒業したての人に起こる現象です。鍼灸学校を卒業して間もない人が教えられた通りの鍼を打つみたいなものです。しかし、経験を積むと、それではどうすることもできないという現実にすぐ突き当たります。


誰しも突き当たる現実なのですが、そこで二通りにわかれます。何とかして理解しようとする人と、そのまま学校で習ったとおりのことをする人です。どこかで修行していたら、そこで教わったことしかできない人です。


「鍼灸師なんてならなきゃよかった」という本を書いた人がありましたが、安易な道は、どんな仕事でもありません。どんな内容かは読んでないので知りません。しかし、そんなふうに思う人は、どんな仕事についても不満を持ってしまう人です。現実に向かわず安易な方へ逃げ続ける人です。


ブリッジングの話しですが、私は人間の身体を車に例えることよくあります。この問題は、車で言えば何系の異常と同じと言うような話しをして、自分の理解を深めたりします。

例えば、人間の頭部は、血液が沢山集まるところです。必然的に熱が集まりやすいところです。熱がこもると排熱が必要になってきます。車のエンジンも冷却機能は燃焼以上に重要なカギです。身体も車も同じ機能がないと破綻してしまいます。

脳脊髄液は、その冷却の一部を担っているのではないかと考えると脳脊髄液の役割の幅が大きく広がって見えてきます。


また、排熱する為に必要なことは面積を広げることです。頭蓋底部に、突起を作って排熱するための機能を持っていると考えると、一見、無意味に見えるこれらの突起の意味が深くなります。そして、この水平横断面には、人間の生命維持に不可欠な脳幹があります。同じ高さに乳様突起や茎状突起と呼ばれる凸凹があるのはとても面白いと思います。


知識から想像し、それを現象とつなぎ合わせて説明することで本当の学習となります。


なぜ、こんな形になっているかを考えるだけで納得の出来る答えが見つかります。そんなふうに考えられない人は絶対に鍼灸師になってはいけません。

人から言われたとおりの仕事しかできない人はいますから、それを早く自覚して、大きな組織の中で生きるべきです。言われた通りの仕事しかできない人は組織では大変喜ばれます。


道を誤ってはいけません。人に迷惑がかかるだけです。


そんな思いを持って、乳様突起部を触ると、人によって大きな違いがあることに気づきます。その反応がなくなると自然に頭部がスッキリし、目があかるくなったとか、キリが晴れてきたというような表現をする人がでてきます。

つまり、この部分が頭の熱をこもらせている原因の一つだとわかります。実感を伴わない理論は絵に描いた餅です。


しかし、世の中に、絵に描いた餅が好きな人がなんと多いことか・・・。

新たな発見でした。






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