多対多4
中医学では、問診を重要に考えますが、問診は、患者さんが正しく答えているという前提が必要です。
しかし、問診に対して患者さんが正確に答えているかどうかは大きな疑問です。
自分のことを、よく観察していなくて、誤解している場合もあります。
それも仕方のないことです。
なぜなら、他の人の症状を知らないからです。
自分では普通だと思っていることも、他の人と比較してはじめて、違いを理解することができる訳です。
医療者側は、沢山の人を見ていますから、比較は容易ですが、患者さん側は比較できないので異常であっても普通だと思いこんでいる場合もあります。そのあたりも考慮しないと100%は信じられません。
問診も大事ですが、身体を観察して、その結果を特定することが大事になってきます。
そこで多対多の関係性を使う必要があります。
例えば、問診はしないで、左背中の緊張がある人がいたとします。
昨日の投稿でもわかるように、左背中の緊張は、胃腸障害と膝の痛みとつながりがあった訳です。
胃腸障害はないか?
膝の調子はどうか?
足首の緊張はどうかというような問診をしていくことができる訳です。
一対多の観