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頭蓋骨は動くのか?



前回も書いたように頭蓋骨は海綿骨で、水を多く含んでいるはずです。水の流れがあることで強度を保ち軽量化し、弾性ができたのだと思います。高齢になり、転倒し、大腿骨の骨頭を骨折しやすくなるのは、水の流れが滞っている状態で転倒した為と考えられます。

同じ強度の外力であったとしても水の流れがしっかりしている若い人なら打撲ですむところを高齢者は、容易に骨折してしまうのだろうと思います。


頭蓋骨は、海綿骨が多いということは同様の機能が備わっているはずです。カイロプラクティックの世界では、頭蓋骨が呼吸によって動くと言う表現をしていますが、あんなふうに規則正しく呼吸と共に動くのを確認できません。

それでは動かないのかというとそうとも言い切れません。触診をすると動いたような感じにはなっています。私の独自の方法である皮膚張力検査を行いながら、頭蓋骨を触っていくと一定の方向が動きにくくなっているのを簡単に確認することができます。


しかも左の異常の場合は主に左の頬骨から側頭骨、下顎骨、後頭骨のあたりの皮膚に柔軟性がなくなり、一定方向にしか動かないという現象が起こります。

呼吸で、皮膚張力が変化するというのも残念ながら確認できませんでした。つまり、呼吸だけでは、動かないということです。もちろん、頭蓋骨そのものが動く動かないという話ではありません。皮膚張力の話です。

また、蝶形骨の大翼のあたりにTSポイントと呼ばれる刺激ポイントがあると言われていますが、実際は、頬骨の異常が一般的であり、側頭骨の中間部から乳様突起、後頭骨の下部ラインに皮膚張力異常が現れること多いと思います。

強度の睡眠障害や精神障害を起こしている人の場合は、蝶形骨の大翼の皮膚張力が緊張する場合もありますが、一般的には、頬骨側頭骨ラインがメインです。その異常から蝶形骨大翼、前頭骨にも張力異常が発生しています。


面白いことにこの皮膚張力は、多層構造になっていて、頬骨ラインで上前に動かない状態であっても、僅かに上前に皮膚を引っ張ると次に後ろ上が動きにくくなっていたりするのです。

支点が一つではなく、支点そのものが動いているようにも感じられます。頭蓋骨は水の流れの異常を顕著にあらわしますが、支点がズレながら様々な力を受けて異常を起こすのではないかと考えられます。


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