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足をつくことができない痛み5

今回の例は、右足が地面に接地することも難しかった例ですが、右足の問題が、左足ともつながっているというのがわかります。

東洋医学では右は陰、左は陽とみますが、右の異常は左を治療しなさい。

という話があります。初心者でも理解しやすい方法と言えるかもわかりません。


しかし、なぜ、そうなるのかを明確にした人は殆どいないのではないかと思います。


その理論をまともに信じて、やっても効果がある時とない時があります。

しかし、この例をよくよく分析してみると、右足の異常が、胸や右腕に影響しつつ、左足の内側にもつながっているというのがわかります。


公式に当てはまる症例は問題ありませんが、臨床はそんなに甘くありません。

公式に当てはまるのは3割ぐらいと考えた方が正しいです。

公式だけだと胸の異常が足より前にあることすらわかりません。

こういうことがわかっているので、私は公式が嫌いなのです。


つまり、陰は陽でとるというような法則は、本来、このような分析を知らないと、7割の人を治せないということです。

効果がないと全くの手詰まりになってしまうということです。


なぜそうなるのかを明確に理解していないと僅かなズレで効果を得られなくなります。

穴の位置が正確でないと効果がないというのは、そういうレベルです。

しかし、この法則がどういう理由で起こった異常なのかを理解していれば、どこに刺激をするのかは全く意味をなしません。


今はハウツーものが多いので、なぜ、そうなるのかを考えることは、タブーのようになっています。

もっともっと、なぜを追求していかないと鍼灸の未来はありません。


それは本当に嘆かわしいことです。




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