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東京、大阪セミナーの紹介

明確な分類ができるようになってこそ、抽出ができる技術が身につきます。

つまり、学問としての医療です。分類もしないで、いきなり学問はありません。

明確な分類をする方法と、分類を元にして抽出した「証」から治療を施すことが必要です。


一般的な治療の解釈


症状に対して処置をする。

つまりやり方を重視する方法論です。やり方を覚えて実行すると一定の効果を出せるというものです。しかし、一つの症状は様々な要素の中の氷山の一角です。要素が絡み合って一つの症状がでています。臨床をやれば直ぐにわかります。

一対一、つまり一つの症状に一つの原因なんて殆どありません。一対多か多対多の関係が殆どです。

しかし、一般的なやり方は、症状に対して、考え得る複数のやり方を確率の高い順番にやっていく方法が主流です。つまり、これがダメなら次のやり方という方法です。

しかし、このような方法論は、一つのやり方を行った場合の副作用のことは考えられていません。水面に小石を投げれば波紋が広がり、その波紋の上に違う波紋を作れば更に複雑になり治療時間が余計にかかってしまうことは想定されていません。また、そこで意図しない弊害が起こるかもしれないことは考慮されていません。しかし、それがスタンダードなやり方です。これに疑問を持つことができないと何もはじまりません。

できるだけ副作用をなくして最短にするには何をすれば良いのかを考える必要があります。


鍼灸院に来院する人


特に鍼灸院に来院する人は単純な症状であっても一つ二つの要素の人は来ません。複数の要素を抱えています。

どんな状況になっているのかを分類し明確にする技術が必要です。しかし、これを明確にする方法論が確立されていません。何が問題で、それがどのような状態になっているから、どんなことが予測でき、それに対する処置はどうかを明確にする必要があります。

治療の方法というより、どのように分類するかが基本なはずです。ただ、これを一人で研究しようとすれば膨大な時間がかかります。それを提供するセミナーなので、着眼点を鍛えるセミナーと言えます。

症状に対してのやり方で症状が緩解する人は、他の治療で治っていきます。鍼灸師は、そうでない多くの人を対象にしている職業なのです。


分類、抽出、トピック、非対称


トリーズの発明原理を自分なりに解釈し、治療に応用しました。

TRIZ(発明的問題解決理論)とは何か?

 TRIZ(トリーズ)は、膨大な特許・技術文献の統計的分析に基づき、革新的な問題解決のための発想の着眼点や、思考プロセスを体系化した理論です。


分類


どんなことも分類ができないと分析する要素を見つけることができません。分類は比較によって生まれます。人は、最初から分類ができたわけではありません。赤ちゃんは、いちごの甘酸っぱさと、みかんの甘酸っぱさを比較できません。

分類は、知識や経験をできるだけ捨てる必要があります。つまり感じることに徹し、概念にとらわれることなく観察するということです。

今までは、この方法を細かくやってきました。筋力検査やタッピング、皮膚張力検査などは、分類をする為の方法ですが、これを理解する為に、ベンジャミン・リベットの意識の話や量子力学の話など含めてしてきました。知識や経験を捨て、徹底的に分類することを目的としてきました。どんな学びをしても、これが曖昧になっているので、応用が効かない為に目標に到達できません。


抽出


抽出は分類の上になりたちます。「水」の流れで、場所が上腹部、深さが筋肉という分類ができれば、そこから脾胃の異常を抽出することができます。これは予想や想像が入っていますので、知識や経験が必要です。関連付けができる異常を明確にすることを目標にしています。分類したものをどうまとめるかが大切です。これもあまり知識や経験が先行しすぎると正しい結果を得られません。

東洋医学を真面目に学んで、重箱のスミをつつくような議論というのは分類しないで空想の中で行う議論です。分類方法が確立されていないのに抽出しようとしているから、占いのような側面が見えてしまうのです。

西洋医学は観察を完全に機械に任せていますので、抽出が大きな仕事のように思います。ただ、分類が肉体のみになっているので、その要素が限られています。抽出の仕事は、近年のAIの発達によって、医師より、AIの方が的確になってきているのではないかと思います。今は不完全でも、今後更に発展することは間違いありません。

しかし、このような方法ではわからない症状や病気が複数存在します。

分類する範囲をもっと増やして考えていかなくてはなりません。そこから抽出する技術というのが必要不可欠になってきます。


トピック


トピックは、分類しにくい状況の時に、「水」のみを調べるという一つのことに集中して調べていく方法です。それはどんなことでも構いません。筋肉に特化して動きのみを調べるということでも構いません。しかし、この時も分類と同じように知識や経験を捨てて、観察に撤さなければなりません。主に局所経気に対する問題を解決する為に行う方法と言えます。


非対称


非対称は、新幹線の座席が2列と3列にわかれているという発想と同じで、そのものズバリを的確に当てはめる方法と言えます。見たままで治療するという方法です。ビジュアルの発想力が重視されます。

きっと二人一組の旅より、3〜4人一組の旅の人もいることから、そういう人たちのニーズにも対応する為だろうと思います。

例えば、パッと患者さんを見た時に胸のあたりに何か影のような感じがあるから胸を中心に、その人の治療をするみたいな方法です。これには分類や抽出などから得られたものを感覚的にひとまとめにしてできる能力も必要かもわかりません。直感力が重要な意味を持ってきます。

これらの方法を見て思うのは、抽出以外、知識や経験が必要なものはありません。多くの発想は、知識や経験を捨てることで成り立ちます。そして、力を抜いた時に起こるものばかりです。知識や経験を捨てることは滅茶苦茶難しいので、この訓練の話は終わることがありません。同じ話のように思えるかもわかりませんが、自分自身の思考に気づく為には、この訓練が間違いなく必要です。知識や経験ではどうすることもできません。

抽出は分析し、まとめることでなりたつので、最終段階と言えるかもわかりません。いきなり抽出はできないので、分類がしっかりできていないと抽出はできません。

医療もアイデアを発見する手順ととてもよく似ているので、これらを明確にすることを目標としてきました。






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