力は必要か?
圧痛という言葉があります。
文字通り、押さえて痛みがある場所という意味だと思います。
しかし、この圧痛という言葉は、様々な感覚の相称と言えます。
様々な異常が寄り集まって起こった感覚です。
これを分類していないと治療にはなりません。
つまり、圧痛のあるところを押さえると治療になるのか?
という疑問を持っている必要があります。
鍼灸では響きという感覚があり、身体の中に響くような感覚があります。
この感覚を起こさないと治療にならないのか?
足つぼなども強烈に痛い場所があり、それが各器官と関係があると言われていますが、それは本当に治療効果と比例しているのか?
そういう疑問を持つ必要があります。
そもそも、身体が緊張している場所を押さえれば、何らかの違和感や痛みが起こるものは当然です。
初心者がやってもそれは同じです。
しかし、ベテランがやると軽く押さえているのにもかかわらず圧痛という感覚になります。
あきらかに何かが違います。
みているものがそもそも違うのではないか?
そういう疑問を持つ必要があります。
治療効果をあげることが目的で圧痛を起こす術者と、圧痛を起こすために圧痛を探している術者は同じ圧痛があっても患者に与える感覚は全く違います。
しかし、圧痛を探しに行っている人が大半のように思います。
果たして、それは治療行為なのか?
それでは触れるか触れないかで刺激した刺激は、実感のある感覚は乏しいですが、そんな刺激は治療にならないのか?
というような疑問を持って鍼灸治療を行うべきです。
症状がきつい人を目の前にすると、その症状をねじ伏せたくなります。人の感情としてもっともなことだと思いますが、それは治療効果につながっているのかという疑問を持つことが大切です。
その常識は単なる思い込みの可能性はないのか?
これを検証していかなければ、そもそもの治療ははじまりません。
そんな気がするという思い込みによって治療していないかどうかを疑問に思っていないと真実は見えてきません。
それに気づかず、痛い鍼、痛く強い揉みや押さえをやってしまうのは勿体ない。
身体の仕組みをわかりたい人は、参加して損はないと思います。
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