他にはない生理学②
腰痛でも膝の痛みでも基本的には通常の状態では負荷のかかっている場所です。
つまり負荷がかかっているのが普通の関節だということです。
それなのに負荷をかけなければ改善するはずはありません。
負荷というより荷重です。
荷重がかかっているのが普通なのに、安静にし過ぎれば、荷重をかけられない身体を作ってしまいます。
殆どの要因は心理的要因が多く、痛みから必要以上に逃れようとすることが原因です。
典型的な動作は、膝に手をついて椅子から立ち上がろうとする動作です。
これでは手に負荷をかけて足腰に負荷をかけない動作を作っているということになります。
この単純な動作の繰り返しで悪化させているのです。
荷重をかけなければならないところにかけずに腕に負荷をかけているから治らないのだというのがわかります。
痛みという恐怖から逃れる為には、成功体験をさせなければなりません。
荷重しても大丈夫という仕組みを作るということです。
治療はその為にあると言っても過言ではありません。
だから一見無関係なところに刺激をして力を分散するのです。
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大阪支部政木です。
理学療法士の学校では「腰痛」についても具体的な事は習いませんでした。
治るとも治らないとも教わらずに卒業したことを覚えています。
また、ヘルニアは荷重によって椎間板がつぶれて発症するので、
腰に無理をかけないように大事にする、といった
「保存療法」を習いました。
現在の整形外科でも痛み止めで様子を見るという方法が主流です。
あまりに長引いた場合、手術をするという流れになります。
しかし御薗治療院で教えていただいた理論は逆でした。
「腰にはしっかり体重をかける」
教科書とは真逆の考えです。
これには驚きました。
さっそく患者さんで試してみると、確かに腰に体重がかかるようになってくると、
腰痛はほぼ卒業されます。
手術適応のよほど酷い場合を除いて、確実に手応えがあります。
もちろん、腰に体重がかからない原因は人それぞれです。
その原因の場所も、腕であったり、喉であったり、胸であったりと、
腰以外の場所にあることがほとんどです。
それを消去するのには技術が必要です。
診断によってそれを見つけていきます。
腰に体重がかからない原因を消去していくと、腰が動きやすくなるので、
その状態でゆっくりと慎重に荷重していきます。
すると、痛みへの恐怖心は減り、荷重することに自信が付いてきます。
ここまでくると、患者さん自身で腰痛を治められるようになっていきます。
すると腰痛を発症するかどうかを自分自身で選べるようになってきます。
その段階に来ると腰痛は卒業したと言えると思います。
教科書にはない体の仕組みを知った上で、あらゆる原因を探していく。
おかげさまで方法にとらわれない自由な治療スタイルが身につきました。
脈診によって原因を見つけ出す講習会が大阪で開催です。
2023年9月17日 御薗治療院大阪講習会「脈診」
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