首肩
昨日の話の中でも咳が胸や上肢の筋肉の動きとも関係すると書きましたが、頭部を動かす筋肉は呼吸にも大きく影響します。
例えば胸鎖乳突筋、前、中、後斜角筋も呼吸時の筋肉と関係します。
首ではないですが鎖骨の下にある鎖骨下筋も呼吸関係します。
また、斜角筋は肋骨にもくっついていますので無関係ではありません。
実は、これらの筋肉のある場所は、肩や首の痛みを軽減させる可能性のある部位でもあります。
咳をしている時に押さえてみれば圧痛があるのがわかります。
そして、鎖骨は、胸骨と肩甲骨とつながっています。
首肩の緊張がある人の場合、鎖骨の内側部と先端部には、圧痛が起こりやすくなります。
そして肩甲骨の動きが悪くなり、肩甲胸郭関節にも制限がでてきます。
肩甲骨の可動域ではなく、可動状態が均一化していないという現象が起こります。
均一化していると小さく綺麗に動きます。
綺麗にというのは、前も後ろも上も下の均一にゆっくり動かすことができるという状態です。
首肩の状態を正常に保つ為に、大きく動く必要はありません。
つまり肩甲骨の可動域が上がるだけでは首肩の状態を正常にさせることはできないということです。
小さい動きでも均一化していれば正常に機能します。
首を支えている肋骨や鎖骨(鎖骨は胸鎖乳突筋もくっついている)それと連動している肩甲骨の動きは少なからず関係があります。当然、肩甲骨の動きも鎖骨を通って首にも影響を与えます。
肩首の凝りがある場合、これらの関節や筋肉の場所にも異常がでます。
圧痛がでたり、動きが悪くなったりするのは当然の結果です。
ということは、これらの圧痛が消失すれば、首肩の緊張が楽になる可能性があるということです。
そして何よりも呼吸がしやすくなります。
しかし、圧痛を除去する為にグイグイと押さえたりしても意味はありませんし、これらが連動しているということを計算に入れて刺激する必要があります。
タイピングを長時間やっていると肩首が凝ってくるのはなぜか?
という問いの答えにもつながってきます。