歩く2
歩く為には体重移動をしないと歩けません。
右足から歩こうと思ったら右足をあげるより前に左に体重をかけなければなりません。
体重をかけないで右足をあげようとしたら右に倒れるはずです。
当たり前のことのように思うかもわかりませんが、何も意識しなくても歩けるので、そんなことを考えたことがないはずです。
だから、体幹をできるだけ揺らさないように歩行しようと思うと足があがらず、自然にすり足のように歩いてしまいます。
能のような歩き方になってしまうと思います。
そうしようと思わなくても自然にそうなります。
その時に使う筋肉は、いつも歩いている時に使う筋肉とは違う部分を浸かっているはずです。
綺麗な動きというのは体軸がブレにくい状態を作ってこそ負担の少ない歩き方ができるはずですが、どれだけ綺麗でも体軸がブレます。
そして左右のブレだけでなく前後にもブレます。それが歩くということです。
だから、歩いているだけで必ずブレる。
ブレることを前提にすることが歩くということです。
また、この原理に西洋的な歩き方と日本人的歩き方の違いはありません。
いわば原点です。
実は、体重移動をしないで前に進むことはできます。
前にジャンプすれば良い訳です。
しかし、これは歩くとは言いません。
歩くと走るの違いは、歩くは片方の足が地面についていることです。走るは、この前にジャンプするように足を動かすことです。
当然ですが、歩く時の筋肉と走る時の筋肉は大きく違います。
走っている時は足で蹴った時、一瞬地面から両足が離れます。つまりジャンプしている訳です。
走るは、対空時間にバランスを崩さない必要があります。
歩くは、常に地面と接触しているので、地面があってこその移動方法です。
当たり前と言えば当たり前の話なのですが、決して当たり前ではありません。
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