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首の臨床

鎖骨内側は、臨床上重要という事を書きましたが、首には二つの大きな動脈があります。首の前側を通る総頸動脈と首の骨の横を通る椎骨動脈です。首の横は、圧痛のよく出るところで、強烈な肩こりの人には必ずと言っても良いぐらい起こる場所です。


椎骨動脈は図を見てもらうとわかるように、首の骨の中を通って脳へ血液を送っています。





この椎骨動脈が裂ける事を椎骨動脈解離と言い、 解離すると激しい頭痛になったり、血管が狭くなると脳梗塞を発症し、血管が破けると脳出血やくも膜下出血を起こします。とても重要な血管だということがよくわかります。


図のように椎骨動脈は、頸椎の一番上の骨の上で蛇行し、前に向かって流れます。心臓から出た血管が曲がるのと同じように首の一番上の骨のところで反転し前に曲がって脳底に行きます。なぜ、こんな面倒くさいことをしているのかはわかりませんが、ここが重要な場所であることは間違いありません。

そして、曲がるところに負担がかかるというのは同じなので弱いところといえます。


つまり、臨床上とても重要な場所と言えます。



「後から前に流れ、脳底に入っていく  解剖のテストでも良く出題されるところです」