複雑過ぎる
はじめるのは簡単、終わるのは難しい。
複雑すぎる症例は、あちこち異常がでてきて、それを追いかけていると調整の目標を見失ってしまうことがあります。
異常が残っているからと言って続けていると、また戻って異常が起こったりします。
大事なことは、全体としてバランスをとることです。
問題が残っても全体としては完了している状態を見極められることが求められます。
これができそうでできにくい。
特にあるのかないのかよくわからない症状に対しては、その異常部位を見つけ出すことじたいが難しくなります。
例えば無菌性の膀胱炎のような状態は、菌も出ないから抗生物質も必要ない心因性のものとして片付けられます。
しかし、気のせいとは言えません。
まずは何が異常かを見つけることが大事です。
足をよく観察すると一つの答えが見つかったりします。
足が地に着いていない症状が出ていることが殆どです。
その異常は、股関節や恥骨に力がかかって膀胱や大腸にも問題を起こしたりします。
長期の便秘なども足が問題で出ている症状の場合もあります。無闇に投薬しても逆効果になってしまいます。
足をよく観察すると膝蓋骨(膝頭)が真正面を向かせることが困難になります。無理やり膝を真正面に向かせることはできますが、この状態で地面に足をつくと足の裏の内側が地面から浮いてしまいます。
つまり足裏の外側だけしか地面についていないというか着けないのです。
これでは熱い地面を歩いているような歩き方になって常に衝撃が下腹部まで浸透し、後には対側の頭部まで影響してしまいます。
流石にそれは正常とは言えません。
足首を地面に沿わせるように内側(外反)に傾ければ問題は解決するはずですが、そうすると膝が内側に入ってしまいます。
この状態では足は踏ん張れません。
こんな状態の人が無菌性膀胱炎を起こすという論理ではありません。腰痛でも膝の痛みでも同様の動きをしてしまいます。