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胃アトニー

胃のあたりの違和感を感じ蠕動運動が弱ると、身体は胸椎の7~9番あたりで左回旋しにくくなります。

肋骨にも圧痛が起こり右と比べるとあきらかに肋骨の弾力性が落ちます。

(側胸部から肋軟骨部を押さえていくと硬くなっているのがわかります)


左肋骨の下部が緊張した場合、肩甲骨の動きが連動してしまいます。

これが肩甲胸郭関節の動きを止めて、肩甲骨が挙上しつつ前方へ移動してしまいます。

つまり、肩甲骨が内転下制できにくい状態になってしまうということです。


左肋骨の内部には胃があり、これが横隔膜の動きを押し上げ捻れることで左の上部の肺に呼吸を入れにくくなってしまう可能性があります。これによって肩甲骨が外転挙上(内転下制しにくい)状態を作ってしまうのではないかと思います。


この動きは、対側(右側)の鎖骨の先端にも影響し、全体的に上部胸椎は屈曲位になることで猫背のような姿勢になります。

これが頸椎の7番を前方に引っ張る形になることで肩凝りや首の凝りを誘発してしまいやすくなるということです。


当然、肩関節もいわゆる巻き肩の状態になるので外旋運動ができにくくなり、肋骨や横隔膜を含む呼吸器系統に影響がでます。頸椎7番の前方への転位は、ストレートネックの原因にもなり、胸椎の左回旋異常を止める為に頸椎は左へねじれやすくなります。


これが頸椎3番あたりで甲状軟骨を刺激し、舌骨にも回転前運動が起こることで顎へも影響がでます。

頸椎の変化は、頭蓋骨にも影響を与え、視床下部の左側へも何らかの影響を起こすことで、前頭葉へも何らかの影響を及ぼし、抑うつ状態になりやすくなったりします。もちろん延髄や橋と言った脳幹部にも影響がでます。

これらの作用である「呼吸、心拍、血圧、嚥下、意識、睡眠、体温、排泄、生殖」にも影響が出やすくなってしまうことで自律神経の乱れも出やすくなるということです。


胃の動きを観察し、それが動かないということから様々な症状を引き起こす可能性がでてくるということです。

肩関節の外旋がやりにくいという異常は上腕骨や肘にも影響を及ぼします。

肘がやや屈曲位になることで橈尺関節の異常がおこり、やがて橈骨と手の舟状骨にストレスが起こると手首の腱鞘炎やcm関節症のような症状が起こったりすることもあります。


それらは、示指や母指にも捻れる動きがあらわれ、経絡も蛇行するエネルギーの流れを作ってしまいます。

関節の異常は経絡にも大きな影響を及ぼします。目には見えないのが経絡ですが、その経絡も物質的なものと無関係ではなく、蛇行したり太さが変わったりしていきます。

一般的には、物質を中心に物事を考えますが、人間は機械ではないので、感情や情緒、そしてそれを引き起こす記憶が影響してきます。

胃腸は感情や情緒と密接に関係しますが、胃の運動が低下すると、動きはもちろん、内臓の機能や神経の機能にも大きく影響してくるのがわかります。つまり物質中心に見る見方と目には見えない感情や情緒、記憶を含んだ経絡などのエネルギーの流れに影響を及ぼすということになります。


一つの部位の異常を観察すると、それと関連する異常はいくらでもパターン認識することができます。

しかし、そんな知識をいくら増やしたとしても、今、目の前にいる患者さんの症状を解決することはできません。



これらは、単なる結果なので、その結果を導き出す方法を探る必要があります。

だからこそ、方法論ではなく、感覚論が必要なのだと思います。

人は同じ症状、同じパターンであっても一人一人が全く違います。

その違いを見つけるには、感覚を研ぎ澄ます以外に方法はありません。


パターン認識は大事ですが、パターンがメインになってしまうと、それから逃れられなくなってしまいます。

これは大きな弊害です。

決まりきったものはないというのが人間の身体です。

そういう意識が「違い」を見つけることになるのです。

その違いが詳細であればある程、一つの刺激の効果は広範囲になります。


鍼灸の本には、そういう微妙な影響のことがかかれているはずなのに、物質にしか目を向けない術者が多すぎます。

目先のことではなく、もっともっと広い視野を持つことが鍼灸には求められています。


それをどのようにして突き詰めるのか?

それが感覚で判断するということなのだと思います。


上半身だけでなく、下半身にも影響はあります。パターンは下半身にも続きます。





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