筋肉の収縮と緊張は根本的に違う
筋肉の収縮は筋肉が縮むことです。
しかし、筋肉の緊張は筋肉が縮むことではありません。意外にこの違いをわかっていない人は多いと思います。
一般的に凝った状態を筋肉が緊張すると言っていますが、凝りは、筋肉の収縮ではなく腫れによる弛緩です。
例えば背中の凝りを目標にして治療をする治療家がいますが腫れている場所は緊張しているのではなく、逆に弛緩している場所です。この違いを理解していないと真逆のことをしてしまうことになります。ストレッチでも同じです。
この動画を見て貰うとわかるように右の背中の腫れがあるので胸椎7番あたりでは右回旋ができにくいという状況になっています。肩甲骨の内側を触ると気持ちいい状態です。この場所は弛緩しています。決して緊張している訳ではありません。
弛緩し筋肉は左回旋方向に引っぱられているので、右側は弛緩側(麻痺側)で、左側は健側となります。
だから、弛緩側である右側を使った方が改善します。ただ、無闇に右回旋すると逆に身体が緊張してきます。ストレッチをしてもこの筋肉が緩まない理由は弛緩側で使いにくいからです。
弊害は上肢や肩が緊張してきます。つまり代償運動が起こってしまうからです。
背中を揉んでも全く同じ現象が起こります。凝ったところを揉んでもらうと気持ちが良いと感じるのは、弛緩している筋肉を運動させたからですが、無闇に行うと肩や手、腰が緊張してきます。
揉み返しというのは、このような仕組みで起こります。
背中の痛みや肩凝り、腰の痛みは、一般的な症状ですが、その中には様々な問題点が隠されています。
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