常に単純な動きの中に秘密がある。
複雑な異常は、単純な動きの組み合わせです。
単純な動きが分かれば複雑な動きも分かってきます。
複雑なまま分かろうとすると分からなくなります。
1 つ 1 つを丁寧にわかろうとすればいろんなものが見えてきます。
足の痛みをあちこち訴えています。
足の裏にも痛みがあり、右が左よりも強い状態ですが、本人はどちらもいたいと言います。
このような場合どうしたらいいでしょうか?
まず触診で調べてみると、やはり右の方が異常です。
右の異常が強いのに左も痛むし、左の母指側にも反応はあります。
赤色の線で書いたところは関連している場所です。
一言では言い表せないぐらい様々な器官が関係しています。
肝臓の反応も左後ろ上側をとおって、右首から腕にでています。経絡で言う肝経とはちょっと走行が違います。
右足は外側ですからね。
逆に左足は肝経の経路に類似しています。
以前から言っているように経絡は一本の線ではありません。
強くなったり弱くなったりして、出たり入ったりしています。
教科書を見ると綺麗な一本線(絡脈はある)になっていますが、実際は違います。
部分の寄せ集めのようになっています。
だから、この異常を見ても違いがあるのがわかります。
単純なものが絡み合って、こういう複雑なラインを通るのです。そして他の器官と絡み合うようにしているのです。
それをわからないとこういう異常はアプローチできません。
右足は足背の外側から膝までが一つの区切です。
大腿内側から上腹部までが一つの区切で胸部から上肢、首がまた一つの区切になっています。
それらが複合して、痛みが出たということです。こういう痛みは原因が絶対に一つではありません。
多対多の関係になっています。
多対多の関係の場合、一本の経絡的な見方をしていると、全く分析ができません。
チンプンカンプンになるはずです。
ホントに面白いです。
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