アイヒマン

アイヒマン実験というのをご存じでしょうか?

映画にもなったみたいです。


アイヒマンという方が行った実験ではありません。ミルグラムという方が考えた実験なのですが残酷な実験でした。

そう聞くと読むのをやめてしまうかもわかりませんが、虐待とか、そういうものではなく人間の心理について研究されたものです。


二人の被検者にクジを引いてもらって、先生役と被験者役を決めますが、実験に参加する人は実は一人で、その人が先生役になるように仕組まれたクジをひいて、先生役と被験者役を決めます。ブラインドテストみたいですね。


壁越しに先生役は用意された質問をしていきます。被検者役の人が質問に間違えると電気ショックが流れます。もちろん被検者薬はサクラなので、本当に電気ショックは流れません。

最初は質問に間違えても、小さいボルト数ですが、間違えるたびに徐々に電圧が高くなるという設定ですが、先生役の前には電圧のメモリだけあって、メモリの最後には危険と書かれたボルト数が示してあります。役者さんは最初は痛みを感じるフリをしますが徐々に電圧が高くなるとわめく演技をします。そして最後は無言になってしまうのですが、それを見て、先生役は実験をやめた方が良いのではないかと実験者に言います。

しかし、実験者の方が、「いえ、やめては駄目なので、続けて下さい」と真顔で淡々と伝えます。これを繰り返して、最後の危険を超える電圧になるまで先生役は、実験を続けることができるかどうか?

という実験だそうです。


普通なら、こんな実験は意味あるのかと思ってやめるはずですが、なんと先生役になった62%の人は最後まで、この実験を続けてしまったそうです。62%のもの人がそれを続けるというのですから凄い話しですよね。

この実験の監視役である実験者の人に権威があれば、きっと更にパーセンテージがあがったのではないかと思います。

そうです。これは権威のある人が言うと、残酷になれるという実験結果を示したのです。


第二次世界大戦終結のドイツで収容所への強制移送を命じたとされるアイヒマンという方の裁判で起こったことから調べるキッカケになったそうです。その裁判ではアイヒマンという方が、どんな酷いやつかと思えば、小心者でおとなしい性格だったそうです。本人は命令に従っただけだと主張したそうです。

こんな性格の人が何故そんな残酷なことができたのか?

とミルグラムは考え実験を思いついたようです。


アイヒマンの立場になると戦時中で、上からの命令は絶対です。命令されたから指示に従った。もし、従わなかったら自分が殺されるという状況だったらどうなるか?

自分が殺されるだけならまだしも、家族に被害があるのではと思ったでしょうから、この実験以上に様々な複数の要因が絡んでいたことは間違いないでしょう。こういう心理は基本的に誰しも起こることだというのを示した訳です。


この実験のことを何故書いたかはわかると思います。今の世の中を象徴しているかのような実験だと思います。

今は、権威あるというのが必ずしも一人の人間だけではなく、科学という、しかも統計というホントに曖昧な数字を元にしているところが更に怖さを増幅しているように思えてなりません。


権威ある人の意見だけでなく、それには根拠があると言う訳です。ある意味、権威以上に恐ろしいことだと思います。

昔は権威ある人がこうだと言えば、みんなが従っていました。今はそれが数字に置きかわり、僅かな差であっても、それを覆すことが専門家ですらできなくなってしまい、それが真実だと思いこんでしまっています。


その数字って本当に現実社会をあらわしていますか?

と誰かが投げかけなければ、この夢のような世界は本当のことが見えてきません。

現場と数字は全く違います。

数字では、現状が全く見えてきません。


根拠と呼ばれている数字が一人歩きして、数字が僅かに多いか少ないかで科学者と呼ばれる人達も一般人も右往左往しながらそれを説明するのに必死です。

ちょっと立ち止まって冷静に現状を見た方が良いです。これも数字でしかありませんが、38%の人は、アイヒマン実験を止めた訳ですから、人間にはその理性が残っているということをあらわした実験です。


人は権威によって、数字によって残忍なことでも平気でします。戦時中よりも、もしかしたら酷いのかも知れませんよ。

集団でアイヒマンになっていないか考える必要があると思います。








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